理想科学のパーソナルハンディスキャナ?
理想科学工業が5月に、パーソナルハンディスキャナ『scamo(スキャモ)』という製品を発売するという。
『スキャモ』は撮りたいものの上に本体をのせ、上からのぞきながらハガキサイズのスキャンができるというこれまでに無い機能をもったスキャナーというのが特徴だ。別途、手書き文字をスキャンして、取り込んだ画像と合成することもできるらしい。
読み取りサイズは「はがき大」、最大有効画素数は1184×1752ピクセルだから、約200万画素ということになる。データはSDカードに記録できて、PictBridge対応のプリンターで直接印刷できる。赤外線通信機能のある機種では、携帯電話に画像を送ることができるなど盛りだくさんな機能を盛り込んでいる。
価格は標準の『スキャモ』が20,790円、赤外通信機能の付いた『スキャモビーム』が26,040円となっている。
値段を見て「ウー」とうなってしまった。この価格だと、A4サイズのプリンター、スキャナー、コピー機能のある複合機や400万画素以上のデジカメが軽く買えてしまう。
デジカメもほぼ同じ価格のペンタックスの「Optio T20」のように文字やお絵かきができる。ということで、この程度のことは、デジカメで十分できるし、汎用性が高いと思うけれどどうなのだろう。
実際、きたきつねは、新聞の切り抜き程度の作業にはデジカメを使って、スキャナーを使わなくなっている。デジカメの画面にグリッドを表示させて撮影することで、ゆがみのない画像を得ている。最近のデジカメだと「斜め補正機能」というので、斜めから撮った画像も、正面から撮ったように補正することもできる。
『スキャモ』は、惨敗した『プリントゴッコjet V-10』のスキャナー部分を使って商品化を図ったものだろうけれど、本気で作ったとはどうしても思えない。はがきサイズしかスキャンできない単機能の『スキャモ』の理想科学が考えるターゲットは、誰なのだろう。
ITに弱い主婦や高齢者を想定しているのならば、読み違いだろう。大体、パソコンが苦手な人は最初からスキャナーを使うことは考えもしない。昔、文字入力できるはがきプリンターというのが発売されたけれど、見事に惨敗したはずだ。
きたきつねが得られるメリットから思いつく実売価格は5,000円というところだろう。
まあ、『スキャモ』の初期ロットが完売することを祈ることにしよう。
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