インク消しの「丸十化成」が自己破産してしまった
「ガンヂー」のブランドの「インク消し」や修正液「ミスノン」のメーカーの「丸十化成」が3月5日に自己破産の申請準備に入ったというニュースで非常に残念だ。2月に事業を停止していたので、何時かこうなると思っていた。
油性の修正液「Liquid Paper」が輸入されていて、普及が始まった頃に、日本で始めて水性の修正液「ミスノン」を開発したメーカーだった。「ミスノン」の大ヒットで一時は25億円以上の売り上げを上げてトップメーカーだったけれど、ペンタイプの修正液や修正テープへの対応が遅れてしまったのだと思う。
一時は、OEMでも修正液を出荷していた。ライオン事務機の「ミスノン」は代表例だろう。
ペンタイプの修正液「TWIN」や修正テープ「ミスクイ交換式修正テープ」などを発売したけれど、ブランド力の差がでてしまったのだろう。その他、繊維芯のマーカータイプの修正ペンを作ったりしていた。これも持っているのだけれど、直ぐに出てこない。
もともと「丸十化成」は、1930年代に創業して、万年筆インク用の「ガンヂーインキ消し」を製造販売してきていた。「ガンヂーインキ消し」は、70年以上のロングセラーになっている。きたきつねも使ったことがある。
修正テープに追いつめられたこともあるだろうけれど、修正液は、原料の酸化チタンを溶媒に分散させた製品なので、技術的に特殊なところが少ないので、刷毛塗りの製品だと韓国や中国のメーカーに価格で負けてしまったということもあるだろう。
中小企業で、画期的な新製品を開発する余力がなかったのではないかとも思っている。
「ガンヂーインキ消し【万年筆用】」と「ガンヂーインキ消し【ボールペン用】」は、ファンがいるので、供給が止まるとこまるだろう。
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