キングジムのヒットの方程式
小さな革新企業たちの中の荻島央江さんの連載コラム「「跡取り娘」の経営戦略」に「『ネットもメールもできません』。機能を削って大ヒットのポメラ」が出ている。その中にキングジムの宮本彰社長が登場。
宮本社長が発売以来10万台も視野に入ってきたヒット中の「ポメラ」の成功について経営者として、荻島にその裏側を語っている。
その中で、キングジムのヒットの法則ともいうべき判断基準について、「まあまあ欲しい人が10人<要らない人が9人+絶対欲しい人が1人」という観点にたって、「絶対多数でなく、1割の熱烈な支持者ができる商品を作る」 というものだそうだ。
「『10人に1人しか売れないのなら、ヒットするはずがない』と思う人がいるとすれば、それは完全な誤解です。多くの人はヒット商品と聞くと、感覚的に世の中の過半数の人は買っていると思っていますが、そんな商品は世の中に存在しません。1割というのは、すごい数字なんですよ。1億2000万人のうち 1200万人に売れれば、事務用品の世界ではとてつもない大ヒット商品になるんです」(宮本社長)
「全員が『まあまあだ』と思う商品は、往々にして、既に市場にある商品がほとんど。一方で、1割だけが熱烈に欲しがる商品はまず『世の中にない商品』。ヒット開発の方程式の原点には、祖父の創業精神があるんです」と宮本社長は話す。
以前、日経BPnetに紹介された「ポメラ」の開発担当者の話を紹介したが、その記事と「テキスト入力に特化したデジタルツール」と一緒に見ると面白い。
「ポメラ(Pomera)」は、発売以来8ヶ月となり価格もずいぶんと手頃になってきた。これからニューモデルの展開が気になるところだろう。
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