プラチナ万年筆の「採点ペン」
12月13日の朝日新聞朝刊の教育面に「学校モノがたり」というコラムで、プラチナ万年筆の「採点ペン」取り上げられていた。
その最後に営業本部長が「開発者の意図と現場ニーズの乖離が続いているんです」という話が載っていた。
これは何か間違ってるのではないか。現場ニーズとの乖離が続いているということは、プラチナ万年筆の商品企画が、消費者ニーズを汲み取ることなく、独善的になっているということではないか。
メーカーの商品企画や開発担当者は、消費者ニーズを汲み取りながら、さらに新しい提案をするというのが本来の姿ではないか。
何度もISOTのプラチナ万年筆の出展の状況について苦情を書いてきているけれど、やはり「現場ニーズと乖離が続いている」という言葉に象徴されているよな状態が平気な企業ということだったのだろう。
ユーザーは、必要な文房具を工夫してカスタマイズすることはよくあることで、そこにも新しい商品開発の芽が隠れているのに、気の毒。
ところで、プラチナ万年筆の「採点ペン」は、本当に昔から小中学校の採点に使われていて、高校はビックの油性ボールペンの赤だった。
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コメント
新潮社の「波」に12月号から連載が始まった江 弘毅の「有次と包丁」に面白い記述があった。「有次」というのは京都の錦市場にある包丁と料理道具の店だ。
有次が京都の街の料理人や割烹の板前との関係について、「その代表が、『回り』と呼ばれる京都の伝統的なご用聞きのシステムだ。武田店長も『有次』に入って以来、祇園や先斗町をはじめとした料理店を毎日のように回り、道具が使われている現場を実際に見て理解し、時には現場のニーズをつかむことで料理人との信頼関係を獲得していったという」というのは、ユーザーとメーカーとの関係なのではないだろうか。
投稿: きたきつね | 2012年12月19日 (水) 22時33分