ISOT2013:ハリマウス
今回のISOTで見た新製品のなかで一押しは、ハリマウス株式会社のテープディスペンサー「ハリマウス HariMouse」。
本体を紙に押し付けて、引いて離すとテープが奇麗に切れて貼れている。何度も試してみたが、実にスムースにテープを貼ることができた。
片手で使えて、テープに手が触れないので、テープに指紋がつかないというところもいい。
これまでも類似のテープディスペンサーがあったけれど、ハリマウスの完成度は高く、一番だと思う。
ハリマウスに似たテープディスペンサーのナカバヤシ「レスカット ハンディ」を紹介したばかりだけれど、ハリマウスと似て非なるものだ。
「テープ・デ・グー」は、テープは奇麗に切れるのだけれど、扱い方が難しく、なかなか思い通りに貼ることができない。
ISOTの会場で業界紙の某記者が、「レスカット ハンディは、テープを引きちぎっている」といっていた。それほど酷くはないけれど、テープカットに問題があったことは間違いない。
ハリマウスのテープを切る刃は、二枚の刃を組み合わせて三角形でちょっとV字になっているのが特徴のようだ。この刃の形と、動きが非常に良くできている。
ちょうど、きたきつねがレスカット ハンディの話をしていた時に、ちょうどナカバヤシのひとが見に来ていて「ハリマウスがもう少し早くでていたら、レスカット ハンディは出さなかったのに」といっていた。
ハリマウスで気になったのは、テープの貼り始めと終わりの位置が判りにくいことだ。一応矢印が付いているのだけれど、小さく本体と同色なので、よく見ないと判らない。本体にネズミの顔が描かれているけれど、蛇足のような気がする。
使えるテープは、巻芯径25mmの12mm幅×13m巻のものということだ。この点は、ちょっと残念なところで、18mm幅×30m巻のテープが使えるとよかったと思う。
小さな会社なので、テープ位置の表示と18mmテープに対応するには新たに金型を作らなければならないから、直ぐには難しいようだ。
内外の業者から相当数の引き合いがあるようなので、ある程度販売成績を上げてから対応することになるだろう。
最初のロットは10万個用意しているようで、11月の発売が楽しみだ。
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コメント
きたきつねさん、
気になるラクハリ、近くのLoftでデモ品を見ました。セパレータは10μ程度のPETフィルムと思いますが、同時に粘着材が塗布された基材も、あるかないかわからないくらい薄く、短冊カットはそれほど気にはなりませんでしたが、工作等に使うには粘着力が今一です。
トンボは以前、厚い粘着材層の強力タイプを売っていましたが、最近、ユニオンケミカーと同様の切れやすいべたタイプのテープのりが出ました。
強力テープのり、次はどこから出てくるでしょうか?
ドットに拘らず、短冊パターンにしたら隙間が大きくなるのでしょうか?
詰め替え側だけの変更なので、製品化もしやすいように思うのですが、、
ニチバンさん、得意の塗工技術で出来ませんか?
投稿: かんてつ | 2013年10月16日 (水) 16時16分
きたきつねさん
レスありがとうございます。
ドットライナーパワーの件、その通りだと思います。
では、なぜパワーが売れなかったのか、、テープのり”ドットライナー”のシリーズとしたコクヨのミスもあったでしょうが、一番はコストだと思います。10Mで数百円のテープは工業製品には使いきれません。
逆に言えば、文具ユーザーがそれだけ舐められているということです。
私がハリマウスを応援するのもその点です。
セパレータを剥がす手間など知れています。
これをクローズアップして売り込むのは、
フィットカットカーブの売り方ににています。
投稿: かんてつ | 2013年10月 4日 (金) 23時33分
かんてつさん
かんてつさんの予想通り、ラクハリのテープは、やはりドットライナーパワーのセパレーターをかえたものですね。
ドットライナーパワーが売れなかったので、改良したのでしょう。
粘着力と対象によっては、工業用途でも短冊形は許容できるような気がします。
投稿: きたきつね | 2013年10月 4日 (金) 22時36分
きたきつねさん、
テープのりを発売しているメーカーも、より粘着性が強いものは開発のターゲットでした。
コクヨは文具専門なので、それを現実化しますが、
他のテープから出発したメーカーは、文具にそこまで拘らない、、と思います。
短冊状のカットは、文具であれば許容できますが、
他の工業用途まで含むと、問題もあるように感じます。
投稿: かんてつ | 2013年10月 4日 (金) 05時00分
かんてつさん
ラクハリは面白いですね。テープのりの発展型ですね。
両面テープに切れ目をいれるのは、新規ではありませんが、特殊なテープを作ることが可能な大手は有利ですね。
投稿: きたきつね | 2013年10月 2日 (水) 19時23分
きたきつねさん、
ハリマウスのことが気になっていましたが。今日知ったのはコクヨのラクハリ。
推測ですが、ドットライナーパワーのセパレータ材料を変えて小型にしたのでしょうか?
セパレータを巻き取れば手でちぎる必要がないので(グラシン紙に替えて)PETフィルム等が使え、巻き径も小さくできますね。
ライナーを短冊型にカットすることでカッターも不要ですが、このアイデア、ドイツのヘルマが先のように記憶しています。
内巻き、外巻き、変幻自在で専用テープを出すコクヨのパワーには敬服しますが、ハリマウスで両面テープが使えるようになれば、テープの汎用性、コストの点で本当にユーザーを考えた製品といえるのではないでしょうか?
投稿: かんてつ | 2013年10月 2日 (水) 17時24分
きたきつねさん、
IE8/April fool modeでの不具合の件、
今日の夕方から復旧しました。また、毎日訪れるのを楽しみにしています。
以前関係した某テープ製造大手によれば、テープの塗工、巻取りは季節によって条件を変えなければならないほど微妙だ、、とのことでした。
その会社では、過去に、粘着材がロールに残ってしまう(つまり反対側に着く)という事故があったようです。(両面テープですが)
実際に、両面テープののりが着いた基材をロール側に付けて、セパレータを引っ張ると、そのようなことがあります。
今回のハリマウスは、メンディングテープが指定されており、セロファンでなくアセテートベースのテープが一番相性がよいのでしょう。
腰の強さと切断性がよいのでしょう。
切断性を向上できれば、ハリマウスで両面テープが使える可能性があると思います。韓国Leti社のものから発展するのも同じですが、ハリマウスの溜め置機構は必須だと思います。
ハリマウスの発展を祈っています。
投稿: かんてつ | 2013年7月 3日 (水) 19時01分
かんてつさん
テープは、素材と粘着剤によって色々あって、オールマイティーは難しいでしょうね。ドラパスのピストル型のディスペンサーもテープを選びます。
カッターは2枚を重ねるのではなく、横に並べて使っています。これが非常に考えられています。
最後に一行書いて消したのは、大手が特許を回避するような、類似品がでないと良いけれどということです。非常に気になるところです。
投稿: きたきつね | 2013年7月 2日 (火) 21時35分
ネットで見ただけですが、
2重の筐体で、中をスイングさせてテープを送り、先端を”溜め置き”させるアイデアは秀逸です。
ただ、腰の強いテープに限られるのが今ひとつと思いました。
v字型のカッターは、他でも見たことがあります。
2枚重ねることで先端の鋭利さが確保できるのでしょうか?
投稿: かんてつ | 2013年7月 2日 (火) 05時16分