消費者目線に立つことは
日経ビジネスONLINEにifs未来研究所所長川島蓉子さんが連載中の「『ダサい社長』が日本をつぶす!」というコラムは、なかなか面白い。
日本の製品がなぜ売れないかという原因を、デザインがなっていないから、れは、経営者がデザインのことをわかってないからという観点からのコラムだ、
きたきつねも、文房具のデザインについても同じような印象を日頃から抱いているので、興味を持って読んでいる。
伊藤忠商事代表取締役社長の岡藤正広さんのインタビューの1回目で、「典型的なB to Bビジネスだと思われがちだけど、結局市場をつくってくださるのは消費者のみなさんです。自分たちの普段の商いから見えない、“本当のお客さん”を、自らの眼で見なければ、長期的には絶対に失敗してしまう」というところが、きたきつねが常日頃思っているところと一致していた。
やはりものを作ったり、売ったりするには、常に消費者目線を持って欲しいといつも思っている。なぜかといえば、時折消費者から乖離した商品、価格設定が見られるからだ。
消費者目線に立つことは、どの業界においても同じだと思うのだけれど、文房具業界でメーカーや卸業者が消費者とどれだけ接点を持っているのだろうか。営業担当者が営業先でどれだけ消費者を観察しているだろうか。ましてや開発担当者はどうだろうか。
文具店などで見ていると、営業は品物の補充や店舗の担当者との打ち合わせで、店内の消費者を観察する余裕が無いのではないような印象が強い。まして、他社の製品を観察する余裕がないだろう。真面目な営業が多いようだが、仕事と割り切って文房具そのものに興味がないというひともいるようだ。
開発担当者は、文房具が好きな人が多いと思うけれど、あまりにも思い入れが強すぎて独断になっていないだろうか。
などど、片隅で思っている。
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コメント
きたきつねさん、
このブログの情報量、指摘は貴重です。
先の大手の新製品の件も、このブログの過去記事のアドレスをペーストして先方にメールしました。
投稿: かんてつ | 2013年11月 7日 (木) 13時06分
かんてつさん
きたきつねは、年配者のユーザーの立場でいらないことを発信しているつもりでいます。
投稿: きたきつね | 2013年11月 6日 (水) 23時24分
きたきつねさん、
先の(独断的な)コメント、補足します。
開発には企画から実際にものを作る設計、製造までいろんな担当者が関与しますが、文具の場合、その使われ方から、特定の年代だけでなく、幅広く判断できる年配者も必要だと思います。
最近もこういうことがありました。
ある大手の新製品をみて、気になったことをそのメーカーの開発責任者に数回にわたってメールしました。最初、レスがありませんでしたが、一週間くらい経ってから、外で同じ指摘を多数受けて、責任者の立場でのジャッジミスであったこと、またその担当者のこだわりが強かったこと、との返信が帰ってきました。
チャートをつくってプランニングしたり、アイデンティティをデザインで表現したり、新しい機構を考えたり、、すべて製品コンセプトに沿った一連の流れですが、その流れをすべて把握して、コンセプトの縛りを変更できる年配者!!も必要なのです。嫌われ疎まれる立場ですが、、
投稿: かんてつ | 2013年11月 6日 (水) 07時35分
きたきつねさん、
開発者としての自分の立場から言えば、それは常に自身で自問自答していることです。同時に設計者として”優れた存在でありたい、後世に名を残したい”という欲や煩悩ももちろんあります。
”設計、開発”とは、雛形をつくり、生産要素をどのように割り振りするか、という計画、実施が本分なので、当然、不相応の責任も感じます。
悲しい性です。
生産を簡単に外国にシフトしたり、メディアを介した自己主張がまかり通る趨勢では、決して報われることがないでしょう。
投稿: かんてつ | 2013年11月 5日 (火) 19時03分