三菱鉛筆:ユニボール アールイー
「ロック機構」をゼブラの「デルガード タイプER」と同じようなイメージでいたので、完全に裏切られた。
なんと消し具にはキャップがついていて、それを外してからでなければ「ロック機構」が使えない。小さな透明なキャップは無くなってしまう可能性が高いので、折角の「ロック機構」が泣いてしまう。
パイロット万年筆のノック式のフリクション・ボールペンでは、クリップでノックする方式にしていて、これを真似したくなかったのかもしれない。
それで無理やり「ロック機構」を作り出したのではないだろうか。消し具が裸では直接指が触れるので、汚れるからキャップということになったのだろう。開発担当者の苦労が見えるようだ。
ゼブラの「デルガード タイプER」のようにすればキャップが不要になったのに‥‥。
さて、肝心の摩擦熱で消えるインクを試してみた。もちろん描線は専用の消し具できちんと消えた。インクの色は若干薄い感じがするが、改良されていくのだろう。
気になったのは、なんとなく消しづらい感じなのだ。フリクションの消し具の先端が微妙に曲率が違うように感じれけれど、これは錯覚だろうか。
「ユニボール アールイー」のインクが何度で復活するかはプレス発表にも無いので、何度でインクの色が復活するのか試してみた。「ユニボール アールイー」(左)と「フリクション・ボール」(右)で書いたものをそれぞれの消し具で描線をこすりキレイに消したものを、冷蔵庫の冷凍庫に入れて5分放置した。
5分後に確認すると両方共もとに戻っていた。
復活した紙を冷凍庫から取り出した時に不思議な現象が起こった。それは「ユニボール アールイー」で描いたものが一瞬消えてしまったことだ。
ところが5秒ほどで、「ユニボール アールイー」のインクはもとに戻った。何度繰り返しても同じことが起こるので「ユニボール アールイー」のインクの特性なのかもしれない。
「ユニボール ファントム」のインクの復活温度が0度前後だったので、氷をラップで包んで試してみたがインクは復活しなかったので、「ユニボール アールイー」のインクは改良されたのだろう。
それにしても三菱鉛筆がパイロット万年筆の後追いをして消えるボールペンを出すことについては本当に必要があったのだろうかと思ってしまう。この2社の昔からの消せるボールペン開発の意地の張り合いの延長なのかもしれない。
技術というものは、競争によって革新や高度化が進むので、真の意味での切磋琢磨があるのならいいけれど‥‥。
関連して、ずっと気になっているのだけれど、「ユニボール ファントム」発売時に、パイロット万年筆からインクの特許を巡って裁判まで起こされていて、実際には裁判は途中でパイロット万年筆が請求放棄で終わっていてこれについては真相をしりたいものだ。
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