小野忠「文房具改造マニュアル」
ソフトバンクの期間限定ポイントの使用期限が迫っているというメールが来て忘れていたことに気づいて、慌てて何を買おうか迷ったあげくヤフーショッピングで本を2冊買ってしまった。
その中の一冊が鉨出版から最近発行された「文房具改造マニュアル」だ。
きたきつねは文房具のカスタマイズが好きなので、特に筆記具は昔から自分好みの軸とリフィルを入れ替えたりしているから、一応参考までにというつもりだった。
内容は、ボールペンの改造、万年筆の改造、鉛筆・シャープペン・消しゴムの改造、その他の文具・ケースの改造、リングノート・手帳カバーの改造と多岐にわたっている。
トップページに「改造・工作は自己責任で行ってください」とあるけれど、それにしても強引な力技でねじ伏せているという感じがすごい。
ボールペンのリフィルの長さを調節するのにパイプに綿棒を突っ込んだり、長さ調整にホットメルトで固めたりあたりまではいいけれど、レフィルに万年筆インクを入れたり万年筆インクにラメを入れるまでいくと困ったものだ。いくら自己責任でもね。
巻頭に長年の研究・実験によって生み出した成果という内容があったけれど、どうも著者は理科系のひとではなく、手先の器用な文化系のひとのようだ。
それは本文に改造する際の規格や寸法の記述が少ないことや最後の「文具工作でよく使う道具等」に測定系の道具が定規しかないのをみれば一目瞭然だろう。多分、ボールペンのリフィルのJIS規格やISO規格はみたこともないかもしれない。
研究・実験というのは現場合わせのことではないと思うけれど、違うだろうか。それに、理科系のひとだともっとソフィスティケートな方法になるような気がする。
文具王が最近なにやらFacebookでつぶやいていたのはまさかこの本のことではないとは思うけれど?
革のケースやカバーを作りたいひとは買ってもいいかなという感じで、本棚の奥で眠ってもらうことにしよう。
それにしてもこの本を企画した編集者はポンコツに違いない。
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