三菱鉛筆:JETSTREAM EDGE
9月の三菱鉛筆uni商品研究会特別展示2019 in 品川で直径0.28mmの極細ペン先の「JETSTREAM EDGE」は見ていたが、12月下旬発売になったということで買ってみた。
Web上では、先行発売を入手した人たちが、小さな文字が書けるというレビューを出している。
ペン先が細ければ、描線は細くなるので小さな字が書けるのは当たり前なのだけれど、直径0.28mmのボールを使ったペンチップの凄さは理解されていないような気がする。
0.28mmのボールの円周は、普通の直径0.7mmボールの2.5分の1しかない。
ということは、同じ速度で線を引くと、0.28mmのボールの回転数は0.7mmのボールの2.5倍でになるということだ。
ボールの回転数が多くなると、ボールの回転速度が速くなり、インクがボールに付着しにくくなるということになる。インクの粘度によってはインクが出ないことになる。
油性インクは水性やゲルインクに比べて粘度が高く、一般的にはボールの径に合わせたインクの粘度の調整が必要になる。
また、ボールの真円度が低いとホールドしているペンチップの摩耗も速くなるということになる。昔のボールペンは強度が不足していてボール落ちがよくおきたものだ。
ボール径の小さいペンチップを作るということは、ボールの真円度、ペンチップの加工精度など非常に高い技術があるということになる。
JETSTREAM EDGEのペンチップは「ポイントチップ」という特殊な形にして、ボールへのインクの供給を多くする工夫をしているようだ。
リフィルは、多軸ペン用のSXR-80と寸法が同じなので、三菱鉛筆のジェットストリームの多機能ペンや多色ペンでも使えるし、トンボ鉛筆のリポーター・オブジェクトにも使えるだろう。
ペン全体の形状としては三菱鉛筆らしくないフォルムとクリップになっている。
ゼブラのブレンのヒットで、ペン先と軸の先のギャップによるペン先のブレが注目されているので、この程度のギャップでも気にする人が出てきそうだ。
三菱鉛筆は、以前からクリップのデザインが悪いけれど、今回は面白いワイヤークリップを採用している。ただ、もう少し形状とバネの強さの検討が必要だったかもしれない。
希望としては、グリップの素材とデザインにも工夫が欲しかった。
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