ヘンリー・ペトロスキー「鉛筆と人間」
キャロライン・ウィーバーの「ザ・ペンシル・パーフェクト 文化の象徴”鉛筆”の知られざる物語」を読んでいて、27年前に出版されたヘンリー・ペトロスキーの「鉛筆と人間」のことが出てきたので、書棚から探してきた。
読み直してみると、やはり「ザ・ペンシル・パーフェクト 文化の象徴”鉛筆”の知られざる物語」は「鉛筆と人間」に幅広く依拠しているものだと思う。
「鉛筆と人間」はすでに絶版になっていて古書でしか手に入らないけれど、鉛筆の歴史を記述した書籍としてはこの本に勝るものはないようだ。
この本があまり有名にならなかったのは、邦題の「鉛筆と人間」が良くなかったのではないだろうか。
元の書名はHenry Petroski「THE PENCIL -A Histry of Design and Circumstance」となっていて、「鉛筆と人間」とすると文化史的な印象が強すぎてしまったようだ。
鉛筆の芯の原料であるgraphite(グラファイト)を「黒鉛」ではなく正式に「石墨」と訳しているところが、学術書らしい。
実際、以下に示す目次を見てみると技術的内容が多いことがよく分かる。原本はAmazon.comでKindle版が手に入る。
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