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2020年6月14日 (日)

ボールペンのノック式について

Parker_jotter

SNSの文房具好きのグループで「ロック式ボールペン」という書き込みがあった。「ロック式ボールペン」という言葉は寡聞にして知らないけれど、多分ノック式を聞き間違えて覚えてしまったのではないかと思う。

ところで、ノック式というのは誰が名称を付けたのだろうかと思い始めた。

ノック式というのは、何の疑問もなく使っていたけれど、ノック式というのは英語としておかしいのではないかとも思い始めた。

knockという語は、強い力で打つという意味で、knock outとかknock downのように使われる。したがってボールペンの後端のボタンを押し込むのをノックというのは間違っている。

英語では、Retractable Ballpoint Penと使われるのが一般的のようだ。国産のボールペンも海外ではRetractable Ballpoint Penとしていて、品番にもRTの記号を使ったりしている。

中国語では「按压式签字笔」でプッシュ式ボールペンで、こちらの方が正しいような気がする。

調べてみるとノック式というのは、透明なものをスケルトンと呼ぶように日本だけの名称のようだ。

確かにリトラクタブル式よりもノック式のほうが言いやすいのかも知れない。プッシュ式にしなかったのはどうしてだろう。

ノック式ボールペンを最初に作ったのは誰なのか調べていたら1949年にアメリカのPatrick FrawlyがPush-button mechanismの特許を出していて、「tu-tone Retractable Pen」を発売したということだ。

その後、1954年にパーカーが今も販売されているノック式の「Jotter(ジョッター)」を発売している。ジョッターの機構は画期的なもので、65年以上変わらずに使われていて、レフィルは一つの標準になっている。この機構は、形を変えて現在のノック式の機構の基本になっている。

日本のノック式ボールペンは、まだ調べていないが特許が切れた1970年代に入ってからではないだろうか。

調べている過程でいろいろな本を探してみたけれど、野沢松男「文房具の歴史」、「現代筆記具読本」、高畑正幸「文房具用語辞典」などを見ても日本のノック式については記載が全く無かった。結局、手元の資料やWebではノック式の名称については分からなかった。

ノック式の特許などについては、JAMES WARDの「Adventures in STATIONERY A Journey Through Your Pencil Case」を読んでいて見つけたのだけれど、訳本の「最高に楽しい文房具の歴史雑学」(エックスナレッジ)には、この部分が完全に抜けていたのにはビックリした。

この本については、他の部分についてもチェックしなければいけないかも知れない。

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