文具統計にみるボールペンの動向
文房具の業界紙のクリップスの最新の4月15日号に経産省の1月の文具統計がでていた。文具全体では販売量の減少傾向は続いているようだ。
きたきつねはボールペン好きなので、ボールペンに関するデータを見てみた。
油性ボールペンとゲルを含む水性ボールペンの生産、販売量の差が大きく開いていて、水性ボールペンが油性ボールペンの約5倍になっている。水性ボールペンが強いのは、ゲルボールペンによるものだろう。
確かに、文具店の店頭のゲルボールペンと油性ボールペンの専有面積にも現れているし、新製品の発売にもその傾向は明らかだ。
きたきつねの筆立ての中のボールペンの中でゲルボールペンが大部分で、油性ボールペンは10%程度しかない。
ゲルインクは、油性インクに比べてインクの色が多様に作ることができるし、染料系、顔料系インクとバリエーションも可能なことは大きな違いとなっているようだ。
ゼブラのスラリに使われているエマルジョンインクはゲルインクの派生であって厳密には油性インクではないし、油性インクとされている三菱鉛筆のジェットストリームインクやパイロットのアクロインクも極論すると油性インクから外れるかもしれない。そうなると、油性ボールペンはさらに大幅に減ることになる。
油性ボールペンはオフィスユースが中心で、パーソナルユースにはゲルボールペンが強いようだし、パイロットのフリクションの影響は無視できないのかもしれない。
多色展開のできるゲルボールペンは、中高生を中心とした女性層の人気が高く、所有本数も多いので購買量も多いようだ。
ゲルボールペンの売れ行きを考えると各メーカーが力を入れているのが分かる。
クリップスは、タブロイド版でページ数は少ないけれど、月3回の発行でニュースが新しいのと業界関連や商品情報だけでなく、時折統計データと分析が載っていて非常に参考になる。
クリップスは現在、Web上で公開されているので自由に見ることができるのでありがたい。
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