ボールペンのチップの中身
ボールペンは1940年代に作られた筆記具で万年筆や鉛筆に比べると歴史は浅く、まだ進化が進んでいる。
チップと呼ばれる細い金属パイプの中のインクを先に入れたボールに移して、インクを紙に転写すことで文字や線を描くことになる。
インクは、油性、水性、ゲルと種類が増え、ボールのサイズも、1.6mmから0.28mmと多様なサイズまで広がっている。
ボールペンの本体も、キャップ式からノック式となりいいろな改良が加えられている。
実は見えないチップの中も変化してきている。ノック式になると、キャップ式と違いペン先が常時空気に触れることになるので、ペンチップとボールの隙間からインクに含まれる溶剤などが蒸発してインクの粘度上がってインクが出なくなったり、逆に低粘度のインクでは漏れ出したりする可能性があるのので、内側からボールを押さえて隙間をなくすためにバネが仕込まれるようになってきている。
ペンチップからボールを外してみると中からボールを押さえているバネの先が見えるようになる。
バネの先端が丸く加工されていて、ボールがきれいに動くようになっている。
ちょっと強引だけれど、ペンチップを削ってバネを見えるようにしてみた。
バネを外してみると直径約1mmのバネが出てきた。この小さなバネを外径2.5mmほどのチップに開いた穴の中に差し込んで、後ろに抜けないように押さえるという加工をしている。
特殊なチップではバネを2個使っているものもあるようだ。
このような超精密なバネ長野県諏訪市の株式会社ミクロ発條で業界トップシェアということだ。この会社のバネの動画がある。1995年から製造をしているとうことだ。
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