サクラクレパス:Ballsign iD plus(ボールサイン iD プラス)
サクラクレパスから2020年12月に発売された黒系のゲルインクボールペン「Ballsign iD」に新たに先栓を削り出しの金属にして、軸を滑りにくいマット素材にした「Ballsign iD plus」(385円)が10月に発売された。
浜松のUOデザイン事務所がボールサインiD専用ステンレス製の先栓を使った時に、Ballsign iDに「口金をクロムメッキの真鍮などにしても、量産すれば原価を考えると十分できると思うけれど、サクラクレパスの考え方一つだろう 」と書いたけれど、それが早くも実現した。
早速買ってきた。値段が220円から385円と1.75倍になったので、どのような部分が変わったのか見てみた。
全体の重量が「Ballsign iD」が10.2gだったものが、「Ballsign iD plus」では13.7gと3.5gほど重くなっている。
先栓と替芯、スプリングを外した軸の重さは、iDが7.3gとiD plusが7.4gでほとんど差がないので、先栓が金属製で重くなったということになる。
ペン先を出した状態で重心を調べてみると、iDが先端から82mm、iD plusでは67mmと重心が15mm前に移動している。
iDでは、クリップが金属製で重心が後ろになってしまっていたが、iD plusでは重心が前に移ってバランスが良くなった。
デザイン事務所がオリジナルのステンレスの先栓を販売していてその先栓を付けた状態では、総重量が14.6g、重心が62mmだったのと比べると、重心は後ろになるけれど、バランスは随分改善されたと思う。
軸の表面がiDがツルツルしていたけれどiD plusのほうがウレタン加工されているのか滑り難くなった。
先栓のデザインも、単純なコーン型から、先端部分を補足した二段のコーン型にしていて、よりペン先が見やすくなっている。
先栓の素材を確認するために削ってみたところ、真鍮にクロムメッキしたものが使われているようだ。
価格は上がったが書き易さは向上したといえるが、三菱鉛筆のuni ball one Fと比べると、先栓の構造が簡単な分Ballsign iD plusの方が簡単なので価格の上昇はもう少し押さえられたのではないかと思う。
各メーカーは、長期にわたってボールペンの価格が変わらないので、どうにかして製品の販売単価を上げたいという意向が強いような気がする。
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