パイロット:色の変わるボールペン「イリュージョン」
先日、世界一ボール径の小さい三菱鉛筆の「シグノ ビット0.18(Signo bit 0.18)」を探した時にパイロットの色の変わるボールペン「イリュージョン(ILLUSION)」が見つかった。
イリュージョンは、2002年に発売されたメタモカラーインクを使った最初の商品で、ヒット商品の色の消えるボールペン「フリクション」の前の商品になる。
イリュージョンに使われたメタモカラーインクは、黒で書いたインクが摩擦によって40度以上になると青や赤に変わるもので、4度以下で黒に戻るもので、東京の冬の気温でも元に戻ってしまうものだった。
現在のフリクションのメタモカラーインクが60度以上で透明に変化して、-20度以下で元の色に戻るというものに比べると未熟な状態だった。
黒から赤や青に色が変わるというのはそれほど魅力的はなかったのと、色が比較的簡単に戻ってしまうということで売れずに廃番になってしまった。
イリュージョンの全体
イリュージョンを分解したところ
イリュージョンの摩擦によるインクの色の変化で黒い文字が青く変化した
現在のフリクションと同じようにメタモカラーインクは、普通のゲルインクと違って溶剤の蒸発が関係しているのかインクが出にくくなることがあるけれど、今回見つけたイリュージョンは20年近く保管した状態なので全くインクが出なかった。
試し書きをしたいということで、注射器を使ったインクを書けるようにする方法でリフィルの中のインクを押し出して見たところ、沢山は書けないけれど試し書き程度にインクを出すことができた。
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