セーラー万年筆:ケセラ ボールペン
セーラー万年筆の新製品「はがして消す」ボールペン「ケセラ(Que Sera)」を事務キチで手に入れてきた。
セーラーのサイトに「インクを『はがして消す』新発想。”消せる”の常識を変える新技術!文具メーカー3社(プラス株式会社、ぺんてる株式会社、セーラー万年筆株式会社)共同開発のインク「Que Sera」を搭載した、これまでにない“はがして消せる”ボールペン。」と大層な宣伝文句だ。
ネットを探してみるとモノ系ライターが書いた記事も見つかった。
これまではがして消すボールペンがあったことをなんとなく匂わせる記述だけで、ケセラが新技術の製品ということにしていた。。
セーラー万年筆としては、オリジナルの新製品を発売するということで、パイロットの「フリクションボールペン」が発売される前に消せるボールペンは無かったかということにしたいのはよく分かるし、そんなことをプレスリリースやWebサイトに出したくないことはわかる。ケセラのインクが
提灯記事を書いたライターもそこのところは、斟酌したということだろう。
ケセラを試し書きをして消してみたけれど、紙との相性があるのかも知れないけれど、それほど綺麗に消えなかった。プラスチック消しゴムで消してみたが、柔らかい消しゴムでは上手く消えないようだ。
フリクションボールのインクは熱で消えるという特殊なものだけれど、普通のボールペンのインクを工夫して消しゴムで消えるようにしたボールペンは50年位前からあった、それもアメリカのペーパーメイト、我が国の三菱鉛筆、パイロットが発売している。
原理的にはケセラと同じで紙に染み込まずに消しゴムで削り取ることができるノリの入ったインクを使ったもので、ケセラの『はがして消す』は新しいメカニズムでもなんでもない。消しゴムはがせる修正液「消ゴムではがせるミスノン 」も同じような原理を使っているはずではないか。
ちょっと大まかに整理しておくと
1979年 ペーパーメイト「イレーサーメイト」を発表
1980年 日本で「ケルボ」の愛称で「イレーサーメイト」を発売
2001年 ペーパーメイト「イレーサードットマックス」を発売
日本での発売はサンフォードジャパン
2001年 パイロット「D-ink」を発売
2002年 三菱鉛筆「ユニボールシグノ イレイサブル」を発売
2005年 パイロットカラーインクの「E-gel」を発売
これらのボールペンは、機能的な問題やパイロットのフリクションボールペンの登場で姿を消している。
ケセラのインクは大粒子・低粘度の「顔料インク」で、外径0.8 mmボールでインク出が良く、なめらかな書きごこということになっているが、大粒子の顔料とノリなどの添加剤をスムースに出すためにボール径を大きくしたということだろう。セーラーは液体インクといっているけれど、ゲルインクののようだ。
きたきつねは、消せるボールペンにあまり興味が無かったのできちんとフォローしていなかったけれど、宝箱の中を漁ってみたところ、ペーパーメイト「イレーサー・ドット・マックス(eraser:max)」と三菱鉛筆「ユニボールシグノ イレイサブル(uniball signo erasable)」が一本ずつ出てきた。
付随して、三菱鉛筆の消せるサインペン「ケルサ(KELSA)」と消せる蛍光ペン「ユニ プロパス-erasable-」もでてきた。
試し書きしてみると25年位前のペーパーメイト「イレーサードットマックス」は書くことができたが、他は書くことができなかった。ただし「ユニボールシグノ イレイサブル」は工夫して試し書きはできた。
ペーパーメイト「イレーサードットマックス」は、確認してみるときたきつねの文具館のきたきつねのお買い物日記アーカイブの2001年1月に仲御徒町の多慶屋で購入した記録がでてきた。
ケセラは、これまでの製品の失敗を糧に技術を進化させたというのが正しいのだろう。
| 固定リンク









コメント
おぢゅんさん
>ケルボ、うほ!なつかしいですね。
>すっかり忘れていましたが、実家に転がっていました。父親が買ってきたのかなぁ?
懐かしいでしょう!フリクション一択の現状で、リバイバルというのも強気です。
>閑話休題
>ペーパーメイト「イレーサーメイト」の販売年、ちょっとすごいことになってます。( ゚Д゚)
下書きの確認を忘れていました。
投稿: きたきつね | 2026年3月17日 (火) 10時05分
しろちゃん
>セーラー万年筆のこんな技術知りませんでした。
在来技術の応用で新味はありません。忘れた頃に出してきたということです。
>プラスの傘下に入っている上場企業ですが、パイロットや三菱鉛筆とちがって赤字続きで迷走中。
>そんなことを改めて感じました。
基礎技術の開発を続けてきた会社とブランドと真似できた会社の明暗は時間が経てばはっきりします。
投稿: きたきつね | 2026年3月17日 (火) 10時01分
セーラー万年筆のこんな技術知りませんでした。
プラスの傘下に入っている上場企業ですが、パイロットや三菱鉛筆とちがって赤字続きで迷走中。
そんなことを改めて感じました。
投稿: しろちゃん | 2026年3月17日 (火) 06時04分
ケルボ、うほ!なつかしいですね。
すっかり忘れていましたが、実家に転がっていました。父親が買ってきたのかなぁ?
閑話休題
ペーパーメイト「イレーサーメイト」の販売年、ちょっとすごいことになってます。( ゚Д゚)
投稿: おぢゅん | 2026年3月17日 (火) 01時27分