google.com, pub-7269144570220091, DIRECT, f08c47fec0942fa0 書籍・雑誌: きたきつねの文房具日記

書籍・雑誌

2022年7月 3日 (日)

荒木博之:世界「失敗」製品図鑑(日経BPマーケッティング)

文房具も毎年毎年新しい製品が発売されているが、ヒットまではいかないものの、売れる商品になって市場に残る製品は限られてくる。

多大な経費を投入して失敗するのは大きな痛手になる。それほどの経費でなくても失敗はやはり避けたいものだ。

いろいろな製品が失敗するのにはそれなりの原因があって、失敗の事例を知ることは失敗を回避するために必要だろう。

この本は、これまで実際に作られた製品やサービスの失敗について、「どういうものやサービスだったのか」、「どのようにして失敗に至ったのか」、「なぜ失敗したのか」、「私たちへのメッセージ」の4項目で整理してあって分かりやすい。

取り上げられている製品やサービスをきたきつねはほぼリアルタイムで知っていいて、実際に使ったこともあるし、当時の社会的な背景もわかるので興味深く読むことができた。

他山の石とするには、企画や開発に携わるならば読んでおくといいだろう。

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2022年6月16日 (木)

丸善の対数表

Maruzen_math_table_1 本棚を整理していたら50年以上前の学生時代に使っていた丸善の対数表が出てきた。

まだ関数電卓がない頃に、有効数字が3桁の計算は計算尺、桁数の多い計算は手回し計算機と対数表を使って計算をしていた。

計算尺は、対数や三角関数が入っているので、手動だけれど、今の関数電卓と同じように使えた。

ところが、手回し計算機は加減乗除しかできないので、関数計算が必要なときには関数の数値を対数表から読み出して使う必要があった。

対数表といっても、常用対数や自然対数の数値だけでなく、三角関数、平方根、立方根、経緯度、スタジア数、単位の換算表などが網羅されている。

数値は、有効数字7桁まで載っているので、精密な計算には必須なものだった。

手回し計算機でジャラジャラ、チンと計算したものだった。

その後、関数電卓が出ててから、簡単に関数が計算できるようになって、その後プログラムのできる関数電卓になって、複雑な計算も楽になった。

今ならパソコンでさらに簡単に計算ができる。

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2022年2月 5日 (土)

フリーペーパー「Bun2」が100号に

Bun2_100 文房具の業界紙「旬間ステーショナー」を発行している株式会社ステーショナー社が、2004年10月から発行している文房具のフリーペーパー「Bun2」が今年の2月1日に2月号で100号に達した。

Bun2は偶数月に発行されていて、季節などに合わせた特集記事、新製品情報や読み物が掲載されている無料の情報誌だ。

旬間ステーショナーを購読している全国の文具店で配布されていて、有料だけれど定期購読もできる。

全国どこの文具店で手に入るわけではなく、偏りがあって滋賀県などには一店舗もないということもある。

欲しい人は配布店舗リストを見て行ってみると良いだろう。

今はネットで新製品情報も手に入るけれど、数多くあるメーカーの新製品を調べるのは大変なので、情報誌が便利なことも多い。

きたきつねは、引っ越した先にBun2を置いている文具店が無かったりして欠号があるけれど、創刊号から大部分は持っている。

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2021年11月 2日 (火)

学芸出版:建築模型アイデア図鑑 身近な材料で作る83の方法

サブタイトルにもあるように建築模型専門の材料ではなく100円ショップや身近なホームセンターなどで手に入る材料を使って建築模型を作る方法を紹介している。

編著は、西日本工業大学石垣充研究室+つくりものと九州産業大学ABC建築道場+矢作昌生。

模型やジオラマなどを作る時に使えるアイデアが沢山あるし、初心者の学生でも作ることのできるような方法が考えられている。

習作ということで作例をわざと下手に作っているのか、テクニックが低すぎるのが残念な印象だ。

アマチュアの造形師でもどこにでもある材料でいろいろな工夫をして高度なものを作っているので、簡単な材料でも高度な表現ができるということも見せてほしかった。

その他、最近は100円ショップでも建築模型などやジオラマを意識した商品があるし、素材や工具も多くなっているのも紹介されても良かったかも知れない。

ホットメルトによる接着、おゆまるくんによる型取りなどのテクニックがないのも残念なところだ。

紫外線硬化樹脂を使った什器のモデリング、インクジェットプリンターでのテクスチャ表現や、価格が低下してきている3Dプリンターによる造形などがあっても良かったような気がする。

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2021年10月28日 (木)

文具知識能力検定問題集X

Bunken_test 現在全国模擬試験開催中の文房具知識能力検定(通称「文具検定」)のための問題集「文具知識能力検定問題集」があるが、今年も「文具知識能力検定問題集X」が発行された。

毎年開催されてきた国際文具・紙製品展(ISOT)の会場で売られていたけれど、今年も中止なので取り寄せになってしまった。

最新の問題集Xは、最近のテレワーク、GIGAスクール、アウトドア、SDGsといいったタイムリーな話題に関連する文房具についても扱われている。

昨年発売の問題集IXは5ジャンル130問の問題だったけれど、問題集Xでは9ジャンル221問の問題が出題されている。

問題は、おうちで楽しむ文具、テレワークに便利な文具、GIGAスクールをサポートする文具、アウトドアシーンで活用できる文具、文具メーカーの感染対策商品、SDGsな文具、昭和生まれの文具、文房具をもっと広く、深く、知ろう、文具業界のことをもっと知ろうの9ジャンルで構成されている。

正解と解説は、非常に正確で、解説を読むだけでも勉強になる。

文房具ファンにとっては、知識を増やしたり、記憶の確認に役立つだろう。

文具店などではパートさんやアルバイトのトレーニング教材としても有効だと思う。

Youtubeの「有隣堂しか知らない世界 」で一躍スターになった、文具王になりそこねた有隣堂の文房具バイヤーの岡崎さんにこの問題集全巻を是非読んでいただきたいものだ。

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2021年8月26日 (木)

ニコラス. A .バスベインズ:紙・二千年の歴史

マーク・カーランスキーの「紙の世界史」を読んで紙の歴史について自分の無知さ加減が分かったので、新たにニコラス. A .バスベインズの「紙・二千年の歴史」を読んでみることにした。

中国と日本の手漉きの紙作りの旅から始まる紙の歴史については短いけれどポイントを押さえた記述になっている。

アイオワ大に手漉きの工房があって、フェルトを使った西洋の紙作りと日本のネリを使った和紙作りを学べることは知らなかった。アメリカの奥深さを知ることになる。

第二次世界大戦の時の日本の秘密兵器の風船爆弾についての記述が意外と詳しいのが興味深い。

全体的には著者がアメリカ人なので、ヨーロッパからアメリカに製紙技術が渡り、巨大産業に移っていく過程が詳細に書かれている。

紙の用途別の歴史に重点を置いていて、記録する紙だけでなく、生活に必要な紙などあらゆる紙についてにまつわる色々なエピソードが埋め込まれているのも嬉しい。

一気に紙に関する知識が増えてしまった。

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2021年8月 6日 (金)

マーク・カーランスキー:紙の世界史(PAPER : PAGING THROUGH HISTORY)

書名を見てそういえば日本の紙の歴史については読んだことがあるけれど、世界の紙の歴史はよく知らないなと思い読んでみることにした。

紙については世界の四大発明の一つで、中国の後漢の蔡倫が発明改良したということ、日本の和紙、パピルス、羊皮紙、木材チップから作られる紙のことなどは知っているが、技術の変遷を歴史としてのつながりとして考えたことはなかった。

最初にひとが物事を記録することの必要性から生み出されてきた粘土板とスタイラス、パピルスにペン、木片や竹に筆、羊皮紙にペン、紙に筆とペンの歴史から説き起こされる。
中国での文字の発達と紙の発明と普及、イスラムへの製紙技術の伝搬、イスラムを通してルネサンス期のヨーロッパへ、そしてアメリカへと伝搬される技術、もう一つの流れとして中国から日本へのへの製紙技術の伝播と進化が克明に記されている。

一番驚いたことは、イスラムやヨーロッパで木材パルプの製造方法が使われるまで19世紀まで製紙原料の主たるものがボロ布だったということだ。原料が極度に足りなくなって死体から剥がすことまで行われていたというのも驚きだ。

製紙技術はリネンや綿のボロ布や切れ端を効率良く叩き潰し、紙に漉くことに注がれていやようだ。

アメリカの公文書や大学の学院論文は、木材パルプの紙ではなくコトンペーパーを要求されるのは歴史なのかもしれない。

早くからアジアでは木質の紙が作られていたが、ヨーロッパで木質パルプに至るのは、18世紀にスズメバチの巣に着目されてからで、クラフトパルプが使われるにはまだ一世紀ほどが必要だった。

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2020年12月11日 (金)

漫勉neo:惣領冬実

Manben_neo

12月10日放送の漫勉neoの第6回は歴史大作「チェーザレ」に打ち込んでいる惣領冬実さん。

ルネッサンスを克明に描いている「チェーザレ」は本場イタリアで高い評価を受けているらしい。

ネームを作らずに、直接シャープペンシルで下描きして、付けペンは一切使わずにミリペンで仕上げていく独特の描き方だ。

机の上にライトテーブルを斜めに置いてその上で作画している。

下描き
 シャープペンシル パイロット S3 透明ブラック 0.3mm HPS-30R-TB3
 ラバーのグリップを付ている。

描線
 サクラクレパス ピグマ 0.03、0.05、0.1 の3種
 ピグマを使い込んでカスレてきたものを3段階に分けて使い分けしている。
 カスレの度合い「弱・中・強」をペン軸に色テープを貼って識別している。カスレ度弱は新品。
 ミリペンのカスレ度を使い分けて非常に微妙な線を作っている。
 ピグマのカスレ度の強い(使い込んだ)ものの描線は消しゴムで消えるので、微妙なグラディエーションを作るのに使っている。線の繊細さが出でている。

消しゴム メーカー不明

ホワイトは使わない。
 ホワイトを使うと上に載せる線が太くなってしまうということだ。

カッター
 アートカッター NTカッター デザインナイフベーシック 「D-400」

スタジオにスタッフが4人 背景、テクスチャ−、自然物、トーン担当。

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2020年10月 9日 (金)

日経WOMANの付録のオリジナル万年筆

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日経WOMAN11月号にリサ・ラーソンとコラボしたオリジナルの万年筆とおそろいの柄のノートが付録になっていた。

これまで日経WOMANでは2016年11月号にオリジナル万年筆、2017年11月号にAfternoon Teaとコラボの万年筆、2019年11月号にムーミンとコラボの万年筆が付録になっていている。

今回コラボしているリサ・ラーソン(LISA LARSON)はスウェーデンの陶芸家で、コケティッシュな動物や、素朴で温かみのある表情豊かなフィギュアなどのデザインをしている。

軸はステンレス首で軸ABS樹脂でペン先はスチールで細字だ。ペンポイントにインジウムが使われているようだ。

カートリッジは、ヨーロッパ標準規格なので、ダイソーでも入手できる。お勧めはOHTOのカートリッジで、ブルーブラックしか無いけれど6本入り220円だ。

生産は中国の同じメーカーでこれまでの付録の万年筆の中で一番品質がいい感じがする。

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2020年10月 6日 (火)

雑誌の付録に付いた万年筆のまとめ

きたきつねはB級万年筆を集めていて、その中に雑誌の付録になっていた万年筆がある。それほど数はないかと思っていたけれど、整理すると25本もあった。

一時期集中的に万年筆が付録になっていたことが分かる。

ラピタ6月号(2006年5月 9日)
ラピタの付録(2007年12月11日)
ラピタのホワイト万年筆(2008年9月 9日)
隔週刊の「万年筆コレクション」(2009年6月17日)
日経ビジネスアソシエの付録(2011年10月20日)
サライオリジナル萬年筆「SERAI」(2012年4月12日)
DIME5月号の付録の万年筆(2013年3月25日)
MonoMaxの付録のアニエスベーボヤージュ万年筆(2013年9月15日)
サライの特製万年筆(2014年10月11日)
DIME✕BEAMSコラボ万年筆(2015年5月19日)
アニスベーボヤージュのプレミアム万年筆(2015年9月11日)
日経ビジネス「アソシエ」の付録の万年筆(2015年10月16日)
日経トレンディーの付録の万年筆(2015年12月10日)
日経トレンディーの付録の万年筆(2017年1月 8日 )
DIMEの特別付録の万年筆(2017年5月16日)
ゲットナビの付録の万年筆(2017年9月25日)
日経ウーマンの付録のオリジナル万年筆(2017年10月14日)
日経トレンディ2018年1月号の付録の特製万年筆(2017年12月 5日)
サライ2018年1月号の付録の太軸万年筆(2017年12月 9日)
MonoMax創刊10周年記念号特別付録のCOACH万年筆&ボールペン(2017年12月10日)
サライ2018年10月号の付録の若冲レッドの太軸万年筆(2018年9月10日)
MonoMaster創刊【特別付録】アクアスキュータム高級万年筆&ノート(2018年9月25日 (火))
DIME2019年1月号の【特別付録】DIME×ゴルゴ13万年筆(2018年11月17日)
プラチナ万年筆 100th ANNIVERSARY BOOK (ブランドブック)(2019年12月19日)
サライ:雪舟ブラックの太軸万年筆(2020年2月12日)

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