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2004/05/01

農業の未来

 昨日、大学の後輩の紹介で、学生が就職相談でやってきた。修士二年で色々と迷っているようだった。要するに本当にしたい仕事があって目標があれば、徹底的に頑張ってピッタリの職場にトライするのがいいと思うと当たり前の話した。
 もし、特定の目標がないけれど意欲があるのであれば、どのような仕事でも自分の培ってきた基礎学に立脚して仕事をしていけばいいと思う。大学院で研究の過程で得た考え方や仕事の方法を応用して、ユニークに仕事をすればいい。普通に生きたければ、人と同じことをすればいい。秋葉原の駅前で説明販売をしている売り手もユニークだから売り上げが人と違うわけだ。
 そんな話をして相談は終わったのだが、帰りに日本の農業は無くなるんでしょうかという面白い質問がきた。農学系の学生だから気になるという。
 農業の問題は、他産業と同じパラダイムで考えるとそんな質問になるのだろう。私の答えは単純だ。いつも「君は車に乗るのを一週間我慢できるだろうけれど、食事を一週間我慢できるか」と聞くことにしている。食事を一週間我慢することは堪え難いはずだ。農業を効率とか収益という切り口で語るのは間違っている、命の問題として考えるべきだろう。
 農業と林業は、植物と動物を使って太陽エネルギー、水、大気を使ってバイオマスという形で物を作り出す仕事なのだ。太陽エネルギー、水、大気で作られたバイオマスが気の遠くなるような時間の中で変化した化石エネルギーを消費していくだけの工業とは違う。もちろん現在の農業は化石エネルギーに依存するエネルギー消費型になってしまっているが、古代から人が食物からとるエネルギーだけで農業をしてきたのだから、問題ないはずだ。
 エネルギーが自由に使えなくなった時には、現在のように食糧の七割近くを海外に依存することは不可能になる。自国内でも食糧を簡単に移動することができなくなることも想定できる。自分達の食糧は自分で作ることが基本となるので、そこのところ視野に入れて農業を考えて行かなければならないだろう。
 こんなこと等を話した。食事と自動車のようなことを考えたことはなかったようで、ビックリして帰ったけれど、後輩からのメールでは希望があって喜んでいたようだ。

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