プランB
今日は東京大学農学部で「プランBをめぐる科学的討論会」というのがあったので、潜り込ませてもらった。
アースポリシー研究所長のレスターブラウンさんの講演とパネルディスカッションだ。ブラウンさんは北京からの帰路ということだ。
地下水位の低下と気温の上昇による穀物生産の減少、中国の穀物備蓄の取り崩し、食糧輸入量の増加による価格上昇などが、低所得国の政情不安につながりプランAは役立たなくなった。新しいロードマップのプランBが必要だという内容だった。エネルギーに関しては、ブラウンさんは風力発電にずいぶんと希望を持っているようだった。
プランBは、水に生産性をあげる、人口の抑制、気候変動の緩和の大きな3本の柱ということで、京都議定書を大きくこえる二酸化炭素レベルを半分にするという大胆なものだ。問題はだれがプランBのかじ取りをするかということになる。
これまでも地球環境問題についてはいろいろと解決方法が示され、この30年常に同じ議論がされているが、何もできていない。どうすればいいのだろう。
パネラーはもっともな話をしていたが、バイオマスのおじさんが、バイオマスは無限にあるという楽観論を披露していたが、笑止千万だ。日本の森林全部を燃料にしても現在日本が使っているエネルギーをわずかに越える程度だから、それほどのものではない。
自然資源の使い過ぎを止めるのが一番の解決策だろう。それにはアメリカが怒るだろうけれど市場経済の国際化を大幅に抑制するしかないだろう。
帰りにレスターブラウン氏の著書「プランB」にサインを貰って帰ってきた。

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