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2004/06/24

人生は小説よりも奇なり

 昔、子供の頃にNHKの番組で「私は誰でしょう」という番組があって、司会の高橋圭三さんが冒頭で「人生は小説よりも奇なり」といっていたのをふと思い出した。
 誰だったか忘れたけれど、小説家がラジオの番組で、「ひとはひとりひとりドラマを持っていて、それは小説よりも迫力がある。でも誰でもがそのドラマを表現できる技術を持っていない、表現の技術を持っている小説家が代表して書いている」といったことを話していた記憶がある。開高健さんが「ベトナム戦記」のあとがきの中に「この世には書かれ得ず、語られ得ずして消えてゆく物語がいかに多いかということを自分についてつくづく私はさとらされた。・・・」と書かれている。
 私のこれまでの人生を振り返ってみても、実にその通りだと思う。私の亡くなった父もシベリア抑留を経験していて、胡桃沢耕史さんの『黒パン俘虜記』のような話があったのだろけれど、子供達には断片しか残していない。多くの人が同じことを感じているのではないかと思う。よしんば、表現できる技術をもって何かに書いたとしても、多くの人の目に触れることはないだろう。
 でも、表現の技術が稚拙でも何かを残しておくことは大切だと思うようになってきた。

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