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2005/05/28

反対の反対は賛成なのだ

ここ一ヶ月ほど新潟県では、上越市内で実施予定の遺伝子組み換えイネの隔離ほ場栽培試験に対する反対運動が起こっている。試験の内容は、今朝の朝日新聞の新潟版に詳しく載っていた。イネにカラシナの抗菌タンパク質の「ディフェンシン」を組み込んで、いもち病など多くの病害に抵抗性を持たせようとする試験ということで、このイネができると、無農薬栽培が可能になるという画期的な試験のようだ。

地元の新聞を見ていると、有機栽培農家を中心とする組織が反対している。有機栽培農家は、今年新潟県で一斉に栽培が始まる「コシヒカリ新潟BL」という品種に反対していて、それができなかったので矛先を組み換えイネに向けているのではないかと思う。それに悪のりして、退潮というか凋落している政党と支援団体がパフォーマンスをして存在をアピールしようとでてきている感じがする。

後ろには、反原発、反遺伝子組み換えのプロの集団がいるようだ。真偽のほどはわからないが、彼らは、何も知らない消費者に「未知の物質ができる」、「遺伝子汚染」などという恐怖心をあおって反対運動に巻き込んで、講演料や書籍の販売で自分たちの生活を維持しているという話を聞いたことがある。生活を維持するには、反対運動のネタが無くなるとこまるみたいだ。

調べてみると国内では、組み換え体の隔離ほ場や一般試験ほ場での試験は、すでに何カ所も実施されているらしい。それで全部の場所で反対運動を進めることは、少ない人数でできないので、一点集中にしているらしい。今回は新潟県に反感を持っている一部の有機栽培農家と利害が一致したようだ。

試験を実施する試験場に、反対派が押しかけては抗議行動をしているようだ。遺伝子組み換えの研究を問題視しない人や賛成派は徒党を組んで行動することは少ないので、反対派が声を上げて目立つということになっている。

新聞を見ていると、反対派は遺伝子組み換えの科学的な部分では戦うと不利と見て、風評被害を前面にだして反対をしている。彼らが騒げば騒ぐほど、風評が起こることを知っていて、できるだけマスコミを利用しようと頑張っている。でも、マスコミも利用されているのを知っているから、全国版で扱うこともしないし、扱いも小さくなってきているようだ。

反対運動も、先鋭化してくると周りがだんだんついていけなくなって、運動の継続ができなくなるのではと思うけれど、どうだろう。バカボンのパパの言葉ではないが「反対の、反対は、賛成なのだ」になってしまうかもしれない。

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