日本の神様
最近、列車に乗ると非常に疲れる。どうも椅子が良くないようだ。腰に負担がかかって、足にしびれがでることが多い。さらにきたきつねの本を読む姿勢とも椅子が合わない。だから、大体寝てしまうことが多い。
でも今回は、街の書店に藤原正彦さんの「国家の品格」(新潮新書)を探しに行ったときにみつけた、武内誠さんの「知っておきたい日本の神様」(角川文庫)が面白くて一生懸命読んでしまった。
日本の神様のルーツと御利益を整理して、神社巡りの案内するという内容は非常にシンプルなのだけれど、日本人の遺伝子に組み込まれた、神様に対する気持ちのありようが判るような気がした。
日本人が神様に対する態度のいいけげんさというか、それを許して何でも受け入れてしまう神様の寛容さがうれしい。日本の神様は、人のこころの有り様、すなわち「正しい心」をチェックするシステムと考えてもいいかもしれない。
だから、一神教の神様と違い、日本の神様は、何もしてくれない変わりに、義務を課すことがない。御利益は、ひとが勝手に思いついてこじつけているわけで、真剣に御利益を求めているわけではない様な気がする。
お参りすることで、自分で自分を安心させる効果だけだろう。ただ、神社も自らのシステムを維持するために、神様を利用して、それぞれ御利益、厄払いなどのビジネスモデルを構築してきたのだろう。
実に面白い本だった。
トンネルばかりのほくほく線が頸城野にでて周りが明るくなった。本当に雪が降ると、景色は色が消えてモノクロの世界になってしまう。
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