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2006/09/22

DDTの復権

世界保健機構(WHO)が、先週、マラリア予防にDDTの積極的利用を勧める声明をだしたというニュースが日経のサイトにでていた。

DDTは、安価で効果が高いことから1940年代からシラミや蚊などの害虫駆除のために世界中で使われてきたが、1960年代にレチェール・カーソンの「沈黙の春」で取り上げられたり、発ガン性が疑われたりしたことで、代表的な有害物質として各国で使用禁止になってしまっていた。

その後、DDTが使えなくなった発展途上国でマラリアが蔓延して、世界中の患者が3億人もいて、年間500万人がマラリアに感染し、100万人位の死者が出ている状態になっている。実際、マラリアにかかると治療が難しいらしい。薬はあるけれど、特効薬というものはないらしい。発展途上国に海外出張する人は、マラリアの予防薬を飲むと聞いたことがある。

WHOによると、屋内で限定的に使った場合、環境への影響はほとんどなく、人間への発がん性もないことが近年の研究で分かってきたということで、DDTの利用を勧めることにしたという。大量の死者を出すマラリアのリスクと、DDTの人体へのリスクを比べると、DDTのリスクが非常に小さいと判断したのだと思う。

ニュースを読みながら、日経のFoodScienceに連載中の松永和紀さんの『松永和紀のアグリ話●「沈黙の春」の検証が進まない不思議な国ニッポン』を読んだことを思い出した。彼女のコラムは、DDTについてこれまでわかってきたことも含めて詳しく解説している。

マラリアは、非常に恐ろしい伝染病で、昔は日本でも南西諸島に感染者がいたらしい。今でも、メダカの仲間のカダヤシがいるのは、マラリアを媒介する蚊を撲滅するために持ち込まれたということだ。現在、国内でマラリアの発生はないが、温暖化の影響でマラリアの北上を心配している人もいる。

つくばにいた時に、海外出張でマラリアに感染して帰国して、高熱がでて病院にいったけれど、医師がマラリアを知らなかったために、原因不明で困っていたらしい。その人の知り合いがマラリアではないかと、筑波大学の寄生虫・熱帯医学を紹介してくれて、治癒したという話をきいたことがある。結核を知らない医者もいるようになってきているらしい。

将来を考えて、DDTについてさらに詳細に研究する必要がありそうだ。

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