マグロが食卓から消える?
夜9時からのNHKスペシャルで『マグロが食卓から消える?』を放送していた。日本は、マグロを世界中から買いあさってきていて、乱獲で資源の枯渇が心配されて、世界的な非難を受けていたと思ったが、今はさらに問題が大きくなってきているようだ。
世界各国ではBSEや鳥インフルエンザや健康志向で魚を食べるようになってきていることでマグロを食べ始めている。中国では富裕層が豊かな食生活を志向するようになって、日本の買い入れ価格よりも高い価格で高級食材を世界中から集め始めていて、その中にマグロが入っているらしい。
以前はマグロを食べていたのは日本だけだったけれど、それが今や世界中と競争することになってしまったということだ。マグロの問題は、今後の食糧問題の象徴ではないだろうか。
日本は消費するマグロの6割を輸入に頼っている。これは他の食料と同じではないか。中国がこれから経済成長を進め、元の切り上げが進めば、購買力が急速に増大するだろう。現状でも食料が不足気味の中国は、世界中から食料を買い集めることになる。
そうなったときに、日本が現在と同じ量の食料を買い集めることができることができるだろうか。インドも経済力を付けてくるとすれば、事態はより深刻になるだろう。
その背景には、中国が自国内に世界中の先進国から生産技術や製造施設を集めていることがある。中国の社会体制からいえば、それらを全て接収して自国のものにする可能性すら否定できない。そうなったら日本は手足を奪われてしまい、貧乏国になる可能性さえある。
日本人が飢えに苦しむ時代がくるかもしれない。
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コメント
私も放送を見ました。TVではマグロをピックアップしておりましたが、そのことは食料全般の問題を体現しているということで、とても心配になりました。
投稿: てらむら | 2006/09/11 12:13
てらむらさん
本当に自分の食べている食料の3分の2が輸入に頼っていることを知っている人がどのくらいいるのか、心配になります。
アメリカはトウモロコシでアルコールを作り始めています。そうなると世界最大の輸出国からトウモロコシの輸出が減るということになります。
日本ではトウモロコシを家畜の飼料にしていますが、発展途上国では主食ですから、自動車を動かすために飢えが広がるということになるかもしれません。
投稿: きたきつね | 2006/09/11 18:40