風が吹くと
アメリカでのバイオエタノール増産の影響が、別なところでも出ていた。
それは小麦だった。トウモロコシの栽培面積の増加で小麦の栽培面積が30%も減っているらしい。
アメリカで栽培されているトウモロコシは、殺虫と除草剤耐性を持たせた遺伝子組み換え品種が多くなっていて、殺虫剤を撒く作業、耕起作業、除草作業などが軽減されるので、栽培が非常に楽になっている。ところが小麦は、遺伝子組み換え品種が使われていないので、赤カビ病などの殺菌剤の散布や除草作業などが面倒なので、農家は遺伝子組み換えのトウモロコシや大豆を栽培する方を選択するといことらしい。
このままでは、小麦はライ麦などのようなマイナーな作物になってしまうと心配されているようだ。
そこで、遺伝子組み換え小麦の栽培という話がでてきている。小麦は家畜の餌ではないので、まだ消費者の理解が得られていないので、栽培は難しいようだ。しかし、小麦は、現在は余剰があるので輸出しているが、アメリカ国内の需要がまかなえなくなると、カナダやオーストラリアの小麦の取り合いになる可能性も否定できないだろう。
農作物の栽培は、面積が限られているので、何かの作付けが増えると、他の作物に影響がでるけれど、これまでは、それほど極端なことはなかった。でも、バイオエタノールなどという、自動車の餌を作ることになったために、色々なところに影響が出ることになったのだ。
それにしても、食料自給率40%(本当は30%を切る)、エネルギー自給率数%の日本はどうなるのだろう。
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