マラリアの脅威
ナショナルジオグラフィックスの7月号は、マラリアを取り上げている。マラリアは、現在日本で発生していないので、実感がないが、戦前は年間数万人の感染者がでていたということだ。きたきつねの父親も戦後帰還するときにマラリアに感染して、苦しんだようだ。
先日沖縄に行ったときに訪れた黒島は、先島諸島でマラリアの発生がないということで、沢山の人が移住していたという話を聞いた。
黒島は石灰岩の島で表土が浅いので、蚊が発生する水たまりが無かったので、マラリアの発生がなかったようだ。他の島ではマラリアが発生して、死者がでていたそうだ。
世界的に見るとマラリアは、年間5億人が発病し、100万人くらいの死者が出るほどの大流行ということだ。地球温暖化が進めば、日本国内でもマラリアが発生する可能性があるという。
DDTが発明されてから、一時下火になったけれど、DDTの使用禁止になってから発生がひどくなっている。WHOでは、DDTをしみこませた繊維を使った蚊帳や壁に塗るDDTを推奨している。
DDTで癌を発症するリスクと、マラリアで死ぬリスクのどちらが大きいかといえば、マラリアのほうだろう。キニーネやクロロキンなどの薬があるけれど、薬があっても体力がないと死の方が先に来てしまうようだ。
殺虫剤などの農薬を忌み嫌う人がいるけれど、許可されているものを、基準通りに適正に使えば健康に対するリスクはきわめて低いし、最近の農薬は毒性が低くなっている。
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