JIN-仁
入院前に3巻まで読んでいたけれど、入院中に子供が残りの6巻を買ってきてきてくれたのが、村上もとか作の「JIN―仁」というマンガだ。最新刊の9巻まで、2度も読んでしまった。
大学付属病院の脳外科医の南方仁が、救急患者を手術したことから、突然幕末の江戸にタイムスリップしまう話だ。集英社の「スーパージャンプ」という雑誌に連載中らしい。
現代の医療技術を江戸時代に使って病人を助けていく中で、勝海舟、坂本龍馬、西郷隆盛、緒方洪庵、近藤勇、徳川慶喜などおなじみの歴史上の人物と出会い、話が展開してゆく。
南方仁は、病人を直すが、決して利を追わないという設定で、だから名前が医は仁術の「仁」とつけたのだろう。南方は、南方熊楠から思いついたのかもしれない。
最初にこのマンガを読み始めて、ふと石川英輔さんの「大江戸神仙伝」というSFを思い出した。主人公の製薬会社の研究所の研究者を辞めて科学評論家になった速見洋介が、江戸時代にタイムスリップする。そして、江戸病といわれた脚気を、米糠からビタミンを抽出して、金持ちを治療することで生活してゆくという設定になっている。
「大江戸神仙伝」は、「大江戸遊仙記 」、「大江戸仙界紀」、「大江戸仙境録」、「大江戸仙女暦」、「大江戸仙花暦」とシリーズになっていて、今は講談社文庫で読むことができる。
「JIN-仁」では、手術だけでなく、ペニシリンを製造することで、病気を治すという離れ業もつかっている。病院を建設してどんどんと歴史に干渉してしまっているから、これからどのように展開するか楽しみなところだ。
手術のシーンは、なかなか興味ある絵になっている。
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