「I am Legend」を見た
正月休みに見に行こうと思っていた映画の『アイ アム レジェンド』をようやく見に行くことができた。
何度も予告編を見ていたイメージとちょっと違った内容だった。
ニューヨークを舞台にしたSFアクションで、遺伝子組み換えのウイルスによって人類の90%が死滅し、残りが恐ろしい怪物になり、極わずかの免疫を持った人が残された社会を描いている。
もともと免疫を持っていたために死を免れ、ニューヨークに一人残され軍医のネビル役をウイル・スミスが好演している。
ネビルが、ウイルスの免疫抗体を作ることに挑戦して最後に成功する。
結末は、アメリカ映画らしく英雄が一人作られ、伝説(レジェンド)となるという話だ。
この映画は、原作はリチャード・マシスンのSF小説『アイ・アム・レジェンド 』(ハヤカワ文庫) で、1964年にヴィンセント・プライス主演で『地球最後の男』 、1971年にはチャールトン・ヘストン主演の『地球最後の男 オメガマン』 として上映された映画のリメークものということだ。
原作では米ソの冷戦下の状況を反映して、細菌戦争で多くの人が死滅してしまい、細菌に感染して生き残った人は、光を怖がるけれど、理性を失い、人肉を食らう怪物ではない。今回の映画では、舞台となる2009年は冷戦構造が崩壊しているので、大々的な細菌戦争は想定できないので、遺伝子組み換えウイルスという設定になったのだろう。
今回の映画の『アイ アム レジェンド』は、原作とは随分違うようだけれど、現代に合わせた設定になっていて、CGでよりリアルにできているのだろう。
きたきつねに見えている近未来の世界は、アイ・アム・レジェンドのニューヨークだ。食料輸入の止まった時に、食料のない都会は、食料の奪い合いで、人の住まない廃墟になってしまう。「ソイレントグリーン」よりも厳しい世界になるだろう。
第二次世界大戦の戦中、戦後の東京、大阪などの都市の人口は今よりもずっと少なく、周辺に大規模な農村地帯に接していた。でも、今は疲弊した農村が広がっているだけだ。
電気も水道もなければ、エレベーターも動かないし、生活の基盤は失われるから、都会は多くの人が生きていくことはできないだろう。
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