植物で未来をつくる
サイエンスライターの松永和紀さんの最新刊『植物で未来をつくる』が届いた。
日本植物生理学会が監修している「植物まるかじり叢書」の5巻目で、遺伝子組み換えやゲノム育種などに取り組んでいる、7人の植物生理学者にスポットライトをあてて、最新の植物生理学とそれに至るプロセスを、インタビューしてまとめたものだ。
第一章は、専門以外の人が最新の植物生理学を理解するための入門編として、ゲノム、遺伝子、遺伝子の組み換えについて易しい解説となっている。この章を読むと読まないとでは、2章以下の面白さが違ってくると思おう。
遺伝子組み換えには、よくシロイヌナズナがでてくるけれど、それがどうしてなのかが良くわかった。
遺伝子組み換えについても、巷でいわれているような科学的根拠のない誤解が多いことも判るし、有効性も理解できるだろう。
今、私達が食べている農作物の多くが、自然界であり得ない交配や、突然変異などで作られていて、その安全性はきちんと調べられたものでなく、長い間食べていて問題がないというだけだということも判るだろう。
私達は、植物なしで生きていくことができないし、将来の食糧問題を解決する一つの方法が、遺伝子組み換えであることは否定できないことも理解しなければいけない。
反対運動を商売にしている人達に操られている某生協の人達には是非読んで欲しい本だと思う。
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