中国を読むための参考資料
きたきつねは、これまで出会った中国人で嫌な思いを持ったひとはいない。礼儀正しく、親切なひとたちばかりだった。
でも、中国という国にはあまり良い印象を持っていない。有人宇宙船を飛ばすことができるのに、年収が1万円を切るような人が沢山いること。
社会主義なのに、医療保険制度や年金制度が不備だったり、金持ちしか教育を受けられなかったり、不可思議なことが多い。
富坂聰さんの『中国という大難』は、今後中国を中心に起こると想定される色々な問題について、きたきつねの経験をふまえて頷けることが多い本だった。中国は、中国共産党が統治しているのは、点と線でしかないのが良くわかる。
『中国という大難』を読んだ後に、台湾出身の評論家黄文雄さんの『文明の自殺―逃れられない中国の宿命』を読んだけれど、中国のもつ多くの問題点を理解するためのテキストとして非常に参考になった。
黄文雄さんは、汚職を「中国の伝統文化」と言い切っているけれど、富坂聰さん汚職に関するルポと符合して恐ろしいほどだ。
先週、四川省で起こった大地震で、多くの学校が倒壊し、汚職による手抜き工事の可能性が指摘されているけれど、この2冊の本によれば驚くことはないことなのだ。
先日のチベット自治区で発生した暴動についても背景を含め良くわかる。
| 固定リンク
コメント