« 「Suicaポイント」と「Yahoo!ポイント」の相互交換サービス | トップページ | 早朝長崎散歩唐人屋敷跡 »

2008/07/08

目標を共有する?

北海道洞爺湖サミットで主要8か国(G8)首脳宣言の最終文書案の内容が判ってきたけれど、予想通りアメリカのエゴでねじ曲げられた。

温室効果ガス削減に向け、「2050年までに世界の温室効果ガス排出量を半減させる」との長期目標について、「すべての国連加盟国と共に目標を共有することを目指す。それには、主要排出国が皆で削減することが重要だ。地球全体での取り組み抜きには、この挑戦は達成できない」ということだ。

この「目標を共有する」というのは何だ!地球全体で取り組む前に、世界の人口の7%で、3億人が世界のエネルギーの25%も使っているという状況をまず改善していかなければ、発展途上国が温室効果ガス削減への取り組みに参加するはずはない。

発展途上国の参加求めるならば、二酸化炭素削減目標を人口割りにするということにすればいい。そうなると中国やインドは参加してくるだろう。

アメリカは、これまで使いたい放題エネルギーや資源を浪費してきたにもかかわらず、発展途上国が参加しなければという、勝手なロジックを展開することは許されるべきではない。他の先進国についても同じだろう。

もともと、発展途上国は、人口一人当りのエネルギー消費量すなわち温室効果ガスの発生量は少ない。さらに、薪などの京都議定書で言う「カーボンニュートラル」なエネルギーを利用してきている。

アメリカなどの先進国が、発展途上国に自動車やエネルギーを多量に消費するものを売り込んでおきながら、温室効果ガスの発生量が先進国に追いつくからいけないという論理もおかしい。

中国、インド、ブラジル、南アフリカ、メキシコの新興5か国は、曖昧なG8の態度に対して、2050年までに先進国が温室効果ガスの排出量を1990年比で80~95%削減するよう求める政治宣言を発表している。これからの温室効果ガス削減はさらに混迷することになるだろう。

|

« 「Suicaポイント」と「Yahoo!ポイント」の相互交換サービス | トップページ | 早朝長崎散歩唐人屋敷跡 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 目標を共有する?:

« 「Suicaポイント」と「Yahoo!ポイント」の相互交換サービス | トップページ | 早朝長崎散歩唐人屋敷跡 »