ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地
先週末ビッグコミック オリジナル 5月増刊号を読んでいたら、連載中の藤子不二雄A「愛・・・しりそめし頃に・・・」で主人公の満賀道雄のところに新しい大人のコミック雑誌をつくるという話を小学館のコミック局長の大西氏が持ってくるのエピソードが出てきた。
ちょうど滝田誠一郎の「ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地」を読んでいるところで、微妙なタイミングでシンクロしたので驚いてしまった。
「愛・・・しりそめし頃に・・・」に出てきた大西氏は、創刊編集長の小西湧之助氏で、少年漫画雑誌のサンデー、マガジンの読者だった団塊の世代が少年漫画雑誌を卒業する年代になってきたことに合わせて、新しい青年向けの漫画雑誌を創刊するための企画を立てていたころの話のようだ。
「ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地」は、ビッグコミック創刊をベースにした小学館の名物編集者小西湧之助の物語で、団塊の世代のきたきつねにとっては、同時代を生きていて、ビッグコミックを創刊号から見てきたので、編集者の情熱のある生き様が興味深かった。
ビッグコミックは、それまであったエロ・グロ、ナンセンスの大人の漫画雑誌と違った知的な感じのあるコミック誌だった。エロ・グロ、ナンセンスはそれはそれで、思春期の少年には刺激があってよかったけれど、ビッグコミックはまた違った刺激があった。
そんなこんなで、今でもビッグコミックとビッグコミックオリジナルは、欠かさず読み続けている。ビッグコミックは昭和43年2月の創刊だから40年も読み続けていることになる。ついこの間のような気がしていたが、いつの間にか40年にもなるのだと思うと感慨深い。
ビッグコミックの表紙の頭でっかちの特徴のある人物を描いている日暮修一さんは、創刊時の伊坂芳太良さんが2年半でくも膜下で死去した後、38年も続けているのだ。これもギネスものだろう。
| 固定リンク
コメント