石川英輔「大江戸妖美伝 」
石川英輔さんの大江戸シリーズ7作目の「大江戸妖美伝 」が前作の「大江戸仙花暦 」
から
長い沈黙を破って発行されて、ようやく今年文庫化された。
これまでの大江戸シリーズと同様、タイムトラベラー速見洋介と文政年間の江戸の深川芸者のいな吉のラブストーリーの中に、現代文明批判と江戸社会を通して省エネルギー文明の可能性について問いかけている。
人類が自然エネルギーとバイオマスを使って暮らしてきた長い歴史からみれば、たかだか50年ほどしか今のような石油漬けの社会を経験していないのに、後戻りできないという強迫観念にとらわれている私達現代人はいかに甘えていることか。きたきつねの小学生だった昭和30年代は、まだ江戸時代と同じ社会の一部が残っていたから、後戻りできないわけがない。
石川さんも75歳と後期高齢者になっているが、意欲満々で持続的循環型社会実現のために頑張っておられる。きたきつねも、石川さんの本を読む度に、何かしなければいけないと、焦るばかりだけれど、今年こそ頑張ろう。
早く8作目ができないか、楽しみだ。
| 固定リンク
コメント