グリーンガソリン発売開始
今日から、新潟のJA全農が飼料米を使って生産したバイオエタノールを3%混合したガソリンの県内19ヶ所のJAのガソリンスタンドで発売を開始した。
JAでは、「グリーンガソリン」の愛称をつけて普及を進めることにしている。
石油連盟は、ETBEを使ったバイオエタノール混合ガソリンを販売していて、直接混合には反対しているので、JAに課税前のガソリンを供給するのを拒否しているので、韓国から輸入したガソリンを使っている。
同様に、石油連盟傘下のガソリンスタンドは、「グリーンガソリン」のようなアルコール直接混合ガソリンを扱わない。といっても、バイオエタノールは年産1000キロリットルしかないので、大量に提供するのは無理だろう。
これまで宮古島、伊江島、帯広などでも、石油連盟が課税前のガソリンを供給しないという意地悪を続けている。宮古島だけは、リュウセキが課税前のガソリンを自前で持っているので、自社のスタンドで販売を進めている。
何故、課税前のガソリンかというと、バイオエタノールには課税されないので、E3ガソリンの場合、3%分揮発油税がかからないので、市販の課税されたガソリンでは減税されないことになる。
世界の趨勢としてはE10に向かっていて、ETBEが多かったヨーロッパも直接混合へ路線変更が進んでいる。日本だけが、混合割合の上限を3%に制限しているというおかしな状態になっている。さらに品確法の改正で、さらにバイオエタノール混合ガソリンやバイオディーゼル燃料の規格を厳しくして、普及を妨げようとしているとしか思えない。
トヨタは「トヨタは、世界各地で生産している全てのガソリンエンジン車において、バイオエタノール混合率10%燃料を使用することを可能としている」と公表していて、国産車も最近生産されている車はE10が使えるようになっているというのに、日本はバイオエタノール混合率3%が上限となっている。
もっと面白いのは、アメリカやブラジルなどではエタノールのガソリンと0から100%まで自由なの混合率を買えて使うことのできるFFV(Flex Fuel Viecle)が売られている。ところが、日本メーカーもホンダは「シビックFFV」、「フィットFFV」、トヨタは「カローラFlex」、「カローラフィールダーFlex」などがブラジルで売られている。
でも、日本メーカーは、FFVを日本で一切販売していないだけでなく、試験用にも販売していないので、国内では一台も走っていないという不思議な状況となっている。日本の自動車メーカーは、石油連盟の反対を押し切ってまで、FFVを販売することはしないという噂がある。
さらにおまけがあって、日本で走っているアメリカ車の中にFFVとは公表されていないけれど、FFVがあるということだ。カリフォルニアでは、走っている車の25%程度はFFVという話もあって、普及は進んでいるのだ。
実にばかばかしいことが平然と行われている。
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