ギアトラブルで発煙?
今日、成田空港に着陸したスイス航空のエアバス340が発煙したというニュースで、時事通信の配信した記事を見て、目が点になった。
「7日午前9時半ごろ、成田空港に着陸したチューリヒ発スイス航空160便(エアバス340型機)がギアトラブルで発煙した。同航空や成田空港会社によると、第2エンジンのオイル漏れにより左メーンギア付近から発煙。消防車9台が出動したが火は確認されなかったという。。(時事通信2010/01/07-10:47)」
どこがおかしいかというのが判るのは、飛行機のことが好きなひとだ。
時事通信の記事を共同通信の配信と比較すると、どこがおかしいか判る。
「7日午前9時10分ごろ、成田空港に着陸したチューリヒ発のスイス・インターナショナル・エアラインズ160便エアバスA340(乗客乗員227人)が誘導路を走行中、左の主脚から煙が出ているのを別の航空機の乗員が発見、管制塔に通報した。(共同通信2010/01/07)」
時事通信の記者は、「ギア」を歯車と勘違いしたらしい。飛行機で「ギア」といえば「ランディングギア」のことで、「着陸の衝撃をやわらげる着陸緩衝装置、滑走路に接するタイヤ、減速・停止するためのギアブレーキから成る車輪式の着陸装置」ということになる。
「左のメーンギア」というのは「左の主脚」とした共同通信が正しい。
共同通信ではさらに詳しい説明を加えている。
「国土交通省成田空港事務所によると、左主脚上部の油圧パイプから作動油が漏れていた。熱を持ったブレーキ部分に油がかかり発煙した可能性があり、スイス社が詳しい原因を調べている。(共同通信2010/01/07)」
読売新聞でも正確な記事となっている。
「 7日午前9時10分頃、チューリヒ発成田行きスイス航空160便(エアバス340型、乗員乗客227人)が成田空港に着陸後、左側主翼下にある車輪の支柱(着陸脚)から煙が出ているのを他機のパイロットが見つけ、国土交通省成田空港事務所に通報した。
同航空によると、着陸脚のオイル漏れが原因。消防車が出動したが、出火は確認されなかった。この影響でA、B滑走路が約10分間閉鎖された。
(2010年1月7日12時36分 読売新聞)」
時事通信の配信を紙面に載せた新聞の読者は、エンジンのギアがおかしくなったのではないかと思うことだろう。
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