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2010/02/09

宇宙太陽光発電

経済産業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が中心となって、「宇宙太陽光発電」に必要となる「長距離電力電送」実用化に向けて実験を開始するというニュースを見逃していたらしい。

政府が2030年に商用化を目指す宇宙太陽光発電は、2キロメートル四方の太陽光パネルを高度3万6000キロメートルの宇宙空間に配置し、発電した電力をマイクロ波などに変換して地上に電送する。地上(海上)では直径4キロメートルのアンテナでマイクロ波を受信し、再び電力に変換して地上送電へ送る仕組み。
この規模で原子力発電所1基分(100万キロワット)の発電能力が得られるとしている。
                        (日経新聞2009年6月28日)

JAXAは随分前から「宇宙太陽光利用システム」の研究をやっていたけれど、もうやめてしまったのかと思っていた。

宇宙に太陽光発電パネルを静止させて、マイクロ波やレーザーで地上に送。太陽からのエネルギーを大気が制限してくれているのに、そのエネルギーを地上に持ってくることが、地球環境にどのような意味を持つか考えずに、技術的にできるからといって、やっていいことと、やってはいけないことがあるはずだ。

宇宙から地上に送る電気は最終的に熱になるのだから、地球を温めることにしかならない。

宇宙に巨大な太陽電池パネルを浮かべたときに、その地上に作る影は、巨大なものになるはずだ。それが何十枚もあれば、地上の環境への影響は想像できない。

さらに地上に送電する強力なマイクロ波やレーザーが、地上の受信設備から外れた時の問題はもっと恐ろしい。もし、空を飛ぶ飛行機や鳥がマイクロ波の中に入ったときは確実に焦げるだろう。

技術の危険なところは、巨大な技術ほど効果は大きいけれど、それが地球環境に波及する影響の範囲は想像を越えるものとなることが予測できないところだ。

強大な技術の影響は、実際にできて、時間が経ってから突然現われ、対応するすべが無いことに気づくけれど、もう遅いということになる。

良い例がエジプトのアスワンダムだろう。ダムができることで、ナイル川の下流で塩害、砂漠化、寄生虫病など色々な問題が起こっている。原因のダムを破壊しようと思っても、ダムが巨大すぎて壊せないということになってしまっている。

宇宙太陽光発電は、それ以上の問題をはらんでいるのだろう。

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