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2010/05/11

映画「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」

公開1週間で観客動員第8位になった映画「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」を見てきた。

サンゴの養殖に挑戦した錦城浩二さんの実話を吉本のナイナイの岡本隆史が主役で映画化したもので、なかなか良い映画だと思う。

けれど、見た後にリアリティーに欠ける何とも中途半端な感じが残った。サンゴの養殖というユニークな仕事を達成するために、色々な障害を越えて成功させるのだけれど、主人公と妻の生活実感のなさ、越えるべき障害の中途半端さなどで、いい話が空中に浮いてしまっている。

映画は実録ではないのだけれど、「虚実は皮膜の間にあり」が非常に重要ではないか。しっかりした現実や事実の積み重ねがあって初めて、そこに虚構というか演出が生きてくるのだろう。

何年かの物語を2時間ほどに圧縮するのだから、エピソードの選択と、エピソード間の無理なく、かつ合理的なつながりで、時間の経過を説明し、背景も語ることが重要になる。結局、台本が悪かったということだろう。

岡本隆史の体当たりの演技は好感がもてた。母親役の原田美枝子のげんこつパンチを3発、妻役の松雪泰子にヘチマで1発、平手で2発は確実にヒットしてい た。

松雪がおっとりした妻役に苦戦していたのではないだろうか。絶対、キャラではない。

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