FOOD DESEART
アメリカでは、大型スーパーができて、周囲の中小の食品店などがなくなってしまってから、採算が合わないということでスーパーが撤退した後に残るのがFOOD DESEARTというものだそうだ。食品が手に入らない砂漠というこという意味のようだ。
そうなると、車で遠くの店まで食料を買い出しに行かなければならない。しかし、車をもてない低所得者や車を運転できない老人などにとっては大変なことになっているというのだ。
でも、わが国を振り返ってみると、もっとひどい状況が地方都市で起こっているのが現実だ。特に中山間地域などは目を覆うばかりだ。老人ばかりの集落で、スーパーどころか、頼みの綱のA-COOPの支店もなくなって、路線バスも撤退して、町営の福祉バスも財源不足で運行回数が激減して、日常の買い物ができなくなっているところは多い。
京都市左京区などは、政令指定都市のであるにもかかわらず、FOOD DESEARTがあるのだ。
地方都市の人口減少は、地域の文化どころか、社会の崩壊の危機に瀕しているのでは無かろうか。国の過疎集落研究会の報告によると、全国には6万2000も の過疎集落が存在している。そのうち、10年以内に2600集落が消滅する可能性があるという。人が住めなくなってゴーストタウンになるということだ。
地方と農業の崩壊は、アメリカよりもひどい状況にあることを認識する必要があるだろう。
青森新幹線が新青森駅ができると喜んでいるけれど、県庁所在地に新幹線が到達すると、短期滞在の観光客は増えるかもしれないが、それよりも人材の流出ののほうが大きな負の経済効果をもたらすのではないか。
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