映画「13人の刺客」
25日に公開の「13人の刺客」を見に行ってきた。シニア割引1,000円というのは非常に嬉しい。
「13人の刺客」は、昭和38年公開の同名の映画のリメイクということだ。ビックコミック増刊号に森秀樹がさんの劇画が三回完結で連載されていたので、期待していた。
森さんの劇画は、池宮彰一郎さんのオリジナル版をベースにしたもので、将軍の異母弟の明石藩主を暗殺するために旗本と浪人の13人が53人の明石藩士と対決になっていた。
映画は、13人対300人の対決になっていて、随分と誇張した脚色になっていて、クライマックスの戦闘シーンは50分くらいで非常に長いものだった。
最後は、原作と違い、一人しか生き残らないというのも頷けるぐらいの迫力満点でなかなか面白かった。ただ、見ていると、戦闘シーンを見ていると、時間が長過ぎて一人平均40人から50人は切っている感じになっていたのが、少し違和感があった。
役所広司は、主役の島田新左衛門を押さえた演技でこなしなかなかよかったけれど、やはり松方弘樹がいることでチャンバラが引き締まるものだ。市村正親は、敵役の鬼頭半兵衛だけれど、時代劇はあまりなれていないようだけれど、頑張っていた。
明石藩主松平斉韶役の稲垣吾郎の異常性格で粗暴な演技はなかなか行けている。
あまりCGを使っていないのだけれど、火のついたマキを背にした牛が敵の中に走り込んでくるシーンのCGは、手抜きで、ちょっとがっかり。それに、牛の種がおかしい。どう見ても肉牛で、江戸時代の牛とは違っている。
最後に自然考証で気になったのは、水田の向こうに騎馬ですすむ新左衛門を映す場面で、畦に白クローバーがが咲いていたのが気になった。江戸時代に白クローバーは、1846年にオランダの東インド会社が将軍に献上したガラス製品の詰め物に使われていたけれど、映画の時代設定が1844年だから時代的にいってあり得ないことになる。
それと、明石藩の参勤交代一行がたどるのは中山道だけれど、映画では山間の狭隘な山道で、当時のメインストーリーだった中山道はもっと広い道だったと思うけれど、どうだろう。
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