お坊さんが隠すお寺の話
今日の朝日新聞の声の欄に、福岡県八女市の僧侶が、葬式仏教と僧侶のあり方について投稿していた。僧侶は、死んだ人よりも、今生きている人が死ぬまでの生き方をフォローするのが仕事ではないだろうか。
きたきつねが先日先祖の遺骨を移送してお墓に納めた際にも、お骨を預けていたお寺の僧侶の偉そうで、手抜きの読経にはちょっとムッときたこともある。
この投稿を読んで、随分前に読んだ「お坊さんが隠すお寺の話」のことを思い出した。
著者の村井幸三さんは、僧籍ではないけれど、有名無実化した檀家制度にあぐらをかき、葬式仏教で金の亡者と化した一部のお寺と、それに我慢できなくなった檀家の反乱、少子化などお寺のことを心配していて、非常に厳しい話の本となっている。
檀家制度の歴史やお寺の現状と、繁盛する葬儀業界などについて分析して、お寺と僧侶のありかたを示している。その中で、葬式をしないお寺の存在や、釈迦の説いた仏教は葬式と関係のないこと、仏教の歴史など非常に興味ある話題もある。
確かに、釈迦は、十無難記というように、人の死後のことや霊の存在について認めていなかったのだから、葬式とは関係ないのだ。
僧侶に本来のありかた、未来にむけての提言の本なのだけれど、仏教について曖昧な知識しかない私たちにとっても、非常に勉強になると思う。
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