東京国立博物館とたばこと塩の博物館の特別展
今日は七十二候の「紅葉蔦黄ばむ」。日中は気温が18度を超えて、歩いていると汗ばむ程だった。
東京国立博物館で開催中の特別展「東大寺大仏−天平の至宝−」とたばこと塩の博物館の特別展「和田誠の仕事」を見に出かけた。
「東大寺大仏−天平の至宝−」は光明皇后1250年御遠忌記念ということで、東大寺の所蔵する寺宝を中心に展示されていて、それに高精細映像による展示物の細部映像を組み合わせた新しいタイプの展示になっていた。
特に、今日からは期間限定で正倉院の宝物の展示が始まっていた。「正倉院展」は現在奈良国立博物館で開催中だけれど、そう簡単にはいけない。だから、天平勝宝4年に行われた大仏の開眼供養会のときに大仏の瞳に筆を入れる時に使われた藍染めの紐「縹縷」や伎楽の面など正倉院の御物を東京で見ることができるのは、本当に嬉しい。
東大寺周辺から出土した、瓦類の展示も多く、平成館の2階を全部使う程でもなかったようだ。
もちろん国宝も多く、見所は多いのだけれど、素人受けする仏像などが少ないので、それほど混雑していなかった。
今月の考古展示は「古墳時代の甲冑」で、大陸から舶載されたものから、日本独自の甲冑への変遷が判るように展示されていた。
本館の企画展示では、これまで100年間に寄贈されたインドネシアの伝統的人形芝居のワヤンをすべて展示されていて、なかなかよかった。
国宝室では、今回の特別展示に合わせて東大寺ゆかりの名筆として聖武天皇の宸筆といわれている「国宝 賢愚経断簡(大聖武)」の展示があった。特別展にも別の「賢愚経(大聖武)」が展示されていたけれど、こちらの方がゆっくり見ることができた。
午後は渋谷のたばこと塩の博物館の特別展「和田誠の仕事」に移動した。
和田誠さんの絵本、ブックカバー、ポッスター、レコードのジャケットなどの原画が展示されていて、これだけの数の作品を見る機会は少ないのではないだろうか。
和田さんの作品はグラフィックデザインで印刷を前提に書かれているものが多いので、色指定、文字指定などのオーバーレーも展示されていて非常に興味深い。
今回展示されていた3点の作品の制作風景のビデオが上映されていて、イラストレーターの仕事を見ることのできるのは非常にまれなので、これも面白かった。これはお勧めだ。
残念なことにこの特別展は11月7日日曜日までだ。
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