桃の節句
既に、神栖町の漁船が、銚子漁港で荷揚げを拒否されるなどの、海産物で風評被害が出始めている。
東電はリスクを低く見積もることで、今回の問題が起きているが、昔から「安物買いの銭失い」ということわざの通りとなった。想定外では許されない。
日本経済のとってきた効率主義が、このような災害が起きた時に、頓挫してしまっている。効率を追うばかりに、生産設備の集約、在庫の圧縮などを進めてきたが、それが逆に国際的な自動車やコンピュータ生産に大きな影響がでることになっている。
効率を高くするために集約を進めすぎると、システムの冗長度が一気に低下して、変化に対応できなくなってしまう。システムの中で、小さな部分で不都合が起こると、それがシステム全体に影響してしまう。自動車だって、部品が一つでもなければ、生産できなくなる。
原発も同じで、外部電力がなくなると、一気に崩壊の危機に行きついてしまう。
先週木曜日発売の週刊文春で、阿川佐和子さんの対談で養老孟司さんがでているが、これまでと同じで、原発は、技術が政治になってしまったことが、大きな問題であること、エネルギーの消費についても、考え直さなければいけないなど、現代社会の問題点を的確に指摘されている。
同じ週刊文春に立花隆さんと堺屋太一さんの『白熱討論 震災・原発からの再出発「新しいこの国のかたち」』が載っていて、ここでは、養老さんとは本質的に逆の討論になっているのも面白い。
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