映画「大木家のたのしい旅行 新婚地獄編」
竹野内豊と水川あさみ主演、本田隆一監督の「大木家のたのしい旅行 新婚地獄編」を見てきた。
長年同棲した恋人が結婚して、最初から倦怠期の状態で、つい地獄に新婚旅行にいってしまうという、シュールなコメディーなのだが、ストーリーよりも場面設定、美術がボロボロなので、そちらが気になって楽しめなかった。
理科系人間の性なのか、ディテールのいい加減さが我慢できない。
CGにしても、クロマキーよりもヘタクソで、背景から人物が浮き出してしまって、本当に合成しましたという状態になってしまっている。監督がそれを意図したとすれば、成功なのだろう。
ロケーションも石材の採掘跡を使っているけれど、あまりにもそのまんまで、興ざめ。もっとイマジネーションをかき立てて欲しい。これだったら、書割りの方がましのような気がする。
赤鬼、青鬼の設定もイージーすぎるし、夜店のシーンも安っぽくてつまらない。コメディーなんだから、もっと仕掛けが欲しかった。低予算の日本映画といっても、きちんとしていて、非常に面白い映画ができているのだから、監督のイマジネーションが足りないのではないか。
樹木希林、片桐はいり、荒川良々、柄本明、でんでんと脇役は十分怪しいし、まじめにやっているけれど、水川あさみの演技が光っている。コメディエンヌとしての水川あさみは、今後が多いに期待できる。
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