映画「手塚治虫のブッダ-赤い砂漠よ!美しく-」
5月初め東京国立博物館で「手塚治虫のブッダ展」を見て、映画がきたら見にいこうと思っていたので、今日映画「手塚治虫のブッダ-赤い砂漠よ!美しく-」を見にいってきた。平日の日中ということで、劇場は10名ほどしかいなかった。
ブッダの生涯を描いたものでなく、ゴータマ・シッタルダが出家するまでの過程をアニメ化したものだった。確かに、ブッダの一生ということになると、2時間という枠の中では無理だったのだろう。
それにしても、ブッダの映画なのに、ブッダになるシッタルダのエピソードが極端に少なく、誕生と生老病死のエピソードしかないという印象だった。
シュードラのチャプラが、奴隷からコーラサ国の将軍に成り上がり、死ぬまでのエピソードが大部分を占めているような気がしてならない。
手塚治虫がブッダを通して伝えたかったメッセージはなんなのだろう。シッタルダが修行の末に掴んだものはなんだったのだろうか、それが全く伝わってこない。
手塚治虫の大エンターテインメントをこの程度にしか映像化できないというのは悲しい感じがする。アニメとしても、絵が下手くそで、動きが悪く一昔前のアニメのようだ。声の吉永小百合、堺雅人、水樹奈々に比べて、吉岡秀隆などは台本棒読みじゃないか。
尾の白いワシが出てきたので、気になって調べてみた。インド、ネパールで生息している尾の白いワシは居ないようで、尾の白いワシは、冬に稀に飛来するオジロワシだ。季節的にオジロワシは見られないし、稀な鳥というのは無理がある。
どうも、他の動物もきちんと資料に当たっている訳ではなさそうだ。どうして歴史考証をしているのに、自然考証をしないのだろう。
明日からは、新しい仕事に就くので、当分時間が自由にならないだろうな〜。
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