水餃子と焼き餃子
先週の月曜日NHKのクローズアップ現代「“アジアの舌”を攻略せよ」で、餃子の王将が中国進出に失敗した話がでていた。
中国、特に東北地方では、餃子は水餃子で、焼き餃子は残った水餃子を次の日に食べる方法なので、中国人には残り物というイメージがあって売れなかったということだ。それと、王将で出す料理は、一人前が多いので、大皿を皆で囲む中国の食習慣と合わなかったということもあるらしい。
きたきつねは、焼き餃子は、日本でできた料理ではないだろうかと思っている。戦後満州から引き上げた人たちが、屋台で水餃子を売ろうとして、十分に水が使えないとか、白菜を使うと水分が多くて作り置きすると皮が溶けるといった色々な制約から、工夫を加えて開発してきたのだろう。
水餃子だと、大量に水が必要だけれど、屋台では水を持って歩くのは無理があったので、焼く方が簡単だったということだろう。また、中国の餃子は白菜を使うのだけれど、水分の少ないキャベツを使うことで、作り置きできできたということだ。
水餃子は、ゆでる時に皮の厚さが均一になるように、飾りのひだを付けないし、皮そのものも厚く、もちもちとした食感が楽しむ麺類の一つといえるのだろう。
昔、黒竜江省のチチハルで食べた羊肉のシャブシャブにも、鍋でゆでて食べる小さな餃子がでてきたのを思い出した。
きたきつねが、水餃子を初めて食べたのは、小学生の時で、友人の家で満州引き上げ者のお母さんが作ってくれた水餃子で50年以上前のことだ。一緒に友人の家で水餃子を食べた、きたきつねの母が後日、見よう見まねで水餃子を作ったのも覚えている。
母は、皮の作り方がよく判らなかったらしく、練った小麦粉をめん棒薄くのばして、茶碗で丸く切り抜いていた。
水餃子は、きたきつねの得意料理のひとつで、冬になって白菜が安くなると、家族そろっての餃子パーティーを楽しんでいる。単身赴任の時も、一人前を作って食べていた。
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