「空海と密教美術展」と「孫文と梅屋庄吉」
東京国立博物館は、金曜日は午後8時まで開館しているので、ちょっと早めに仕事場を出て、今開催中の「空海と密教美術展」と「孫文と梅屋庄吉」を見てきた。
「空海と密教美術展」は、ポスターの売り文句は「国宝重要文化財率98.9%」というくらいで、東寺、金剛峰寺、醍醐寺など密教系寺院の寺宝満載の展覧会になっている。
夏休みということもあって、子連れも多いが、相変わらずシニアが多数うろうろしていた。
美術展と銘打っているから仕方がないのかもしれないが、密教と空海についての解説がもっとあっても良かったのではないだろうか。
曼荼羅や仏像は、薄汚くなっているけれど、完成したばかりの時は、カラフルで迫力があったのだろう。
見所満載過ぎて、疲れてしまったけれど、空海や弟子たちが生きていた時代と同じ空気を共有できた気分になって会場を後にした。
それにしても、会場を出てきたところのグッズ販売もどんどんエスカレートしているようで、これが結構売れている。みんな金持ちだ。きたきつねは、カタログも欲しいのだけれど、空海の入寂した年齢と同じになってきたので、持っていてもしかたがないということで、買わないことにした。
平成館から本館に移って、「孫文と梅屋庄吉」を見てきたが、なんとも中途半端な企画で、写真そのものは非常に貴重なものが多く、なかなか見ることのできないものだけれど、孫文や梅屋庄吉の記念写真と直接関係のない写真を大量に見せるだけというのは、よく判らなかった。
梅屋庄吉は、ただの写真館の親父のような扱い方だけれど、孫文や革命運動家に相当な金額を提供していたのだから、その辺りも掘り下げるべきだったろう。
パスポートがあるから見たようなものの、800円も取るような企画ではないと思う。
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