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2011/10/13

超マクロ展望 世界経済の真実

きたきつねがまとまらない頭で昔から考えていたことが、「超マクロ展望 世界経済の真実」 を読んでスッキリと理解できた。世の中には、頭の良い人がいるものだ。

この本は、マクロ経済学者の水野和夫氏と哲学者の菅野稔人氏の対談をまとめた集英社新書だ。薄い本だけれど、中身は濃い。

世界の右上がりを求めた経済が限界にきていることがよく判る。既存の経済学や金融理論では解決できない状況に立ち至っているということだ。

オイルショック以前は、発展途上国のエネルギーと資源をただのようなコストで収奪することで、先進国は高度成長を謳歌してきたけれど、資源に関して先進国の勝手ができなくなったことで、色々なことが起きているのだ。

資源が高騰することで、アメリカの実経済が崩壊して、金融経済に活路を見出そうとしたことが、投機的な市場を肥大化させ、リーマンショックを起こしたことが必然だということがわかる。

アメリカやヨーロッパの高い失業率や日本の経済の状態は、歴史の必然なので、グローバル化が進めば進む程、状況は悪化するようだ。アメリカは勝手をするためにTPPを仕組んでいるけれど、農産物以外売るものがないから、さらに困窮するのだろう。

映画「キャピタリズム」や「グラン・トリノ」で見るアメリカの地方都市の社会の崩壊や貧困層と富裕層の差が開き、子供が貧困を抜け出して富裕層に加わることも難しくなっている現実は、これからもっと顕著になるのだろう。

日本も同じレールの上を少し遅れて走っているから、同じことになるのだろう。発展途上国も、先進国が置かれている今の状況に急速にキャッチアップするに違いない。

一番、面白かったのは9.11の後にアメリカによるイラク侵攻の理由が、石油戦略が原因ではないことが明快に示されている。実に説得性がある。多くの人が就職できないのも、派遣や契約社員が増える原因も明快に説明されている。

日本の生きる道を示そうとしているけれど、それについては歯切れがわるい。本当は、二人の著者には将来が見えているのだろう。

はっきりしているのは、右上がりの経済が続けられないということ、新たなパラダイムの社会への転換が歴史の必然なのだろう。

目の前の現象だけしか捕らえることのできない、エコノミストや経済学者では、時代とか世界の空間のダイナミックな動きは理解できないだろう。未来に向かって、インフレ誘導や消費喚起では解決できないことがわからないのだろう。

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コメント

萱野、水野両氏の対談、一読しました。
経済に門外漢の身には、公定歩合、長期金利、コールレート等
同じ金利が幾層にも仕分けられているので、今までは非常にわかりにくかったのですが、この本を読んで、利潤イコール金利と考えることにためらいが無くなりました。
素人でもわかり易いことは重要だと思いますが、またテクニカルタームを駆使したエコノミストの反論が始まるのでしょうね。

投稿: かんてつ | 2011/10/17 10:00

かんてつさん

素人には、スッと理解できますね。

ギリシャ、スペイン、ポルトガル、イタリア、イギリスと続く経済危機、アメリカの失業問題の理由も分かりますね。

エコノミストは、目先の事しか見ないので、無視して反論しないでしょう。

投稿: きたきつね | 2011/10/17 11:53

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