映画「アントキノイノチ」
キーパーズのブログを見てみると、現場の惨状は想像を絶するものがあるので、ウジ虫やゴキブリだけではなく、臭気などもリアルに描かなければいかないだろう。
動物が腐るというのは物凄い臭がするはずで、それも人間の大きさからいったら大変な臭いだろうから、そこのところのリアリティーが不足している。
体をきれいに洗ったつもりでも、頭髪などの体毛には臭いが染みこんでなかなかとれるものではないし、鼻毛も洗わないと、いつまでも臭いが鼻につくことになる。
きたきつねは、昔アルバイトで鶏舎の中で働いていたことがあるけれど、朝着替えて、帰りにシャワーで体を洗って、着替えて帰るのだけれど、どうしても臭いが取れないようで、帰りのバスの中では人が離れていくのが分かった。鶏糞の臭いでもそうだから、腐敗した臭いは取れないものだ。
鼻毛の話は、昔、真夏に自殺者を探しに山狩に入った時に、検死に立ち会った人が経験した話で、次の日に警察署にお礼にいった時に、副所長から「鼻なの中を石鹸で洗わないと、臭いが取れませんよ」と言われて洗ったところ臭いがとれたという。
途中から、NHKのドキュメンタリーのような映像になってきて、一歩離れた感じで物語に深みをだしているのではないだろうか。
さだまさしは、タイトルを付ける時に、「元気ですか」と叫ぶ落ちを入れたいために、無理やりアントニオ猪木の言いまつがいの「アントキノイノチ」にしたにちがいない。
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