TPPは地方を破壊する
TPPにアメリカが乗り出してきてから怪しくなってきた。アメリカはTPPで、中国を包囲しようとする戦略なのだ。だから、最初からTPPの交渉テーブルに参加するよう声をかけなかった。
アメリカは、自国の威信とドルの国際通貨としての地位を守るためには、どんなことでもするつもりだ。フセインが、石油の決済をユーロに切り替えようとしたために、アメリカが潰したように、中国も邪魔になってきたということだ。
アメリカにとって中国は、便利な工業製品供給国でかつ大消費地であるけれど、一方では世界覇権を達成するための障害となる仮想敵国として両刃の剣の位置づけにある。
アメリカは、TPPで包囲することで、貿易の障害と考えている中国の圓を、適正水準(?)に切り上げさせようと目論んでいるのかもしれない。
一方、日本はアメリカの属国として、経済規模から参加を義務付けようとしているのだろう。野田総理は就任時に、脅しをかけられているようにも見える。
日本や他のアジアの国々にとってTPPは、共通のスタンダードを受け入れるということだ。共通のスタンダーというのは、TPPは環太平洋の参加国に平均ということではなく、アメリカのスタンダードだということだ。
アメリカのスタンダードは、世界標準のスタンダードと考えている。日米構造協議のとき、日本の諸制度がことごとく非関税障壁とされ、はなはだしいのは日本語自体が槍玉にあがったこともあるくらい、勝手なものだ。
アジアがアメリカの一部になるということになるということだ。極端な話、日本の多様な地方の暮らまでが失われるということにりかねない。
昔、欧米の植民地の都市は、欧米人が住みやすい宗主国と同じに作られ、人々も宗主国の人間が違和感のない服装や言語を含めた文化に変えられてしまったのを見ても明らかだろう。
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