レベッカ・コスタ「文明はなぜ崩壊するのか」
化石エネルギーに支えられたエネルギー多消費文明が崩壊し始めて、軋む音が聞こえるのではないかということで、書名に引かれてレベッカ・コスタ「文明はなぜ崩壊するのか」を読み始めた。
過去の文明が崩壊した原因を、社会が複雑化して、それに脳の進化のスピードが対応できなくなる認知閾に達するからだとしている。
そこで認知閾を説明するのに、人々の間に広く受け入れられている情報、思考、感情、行動であるミームという概念を持ち込んで説明しようとしている。
中でも5つのスーパー・ミームが文明を崩壊に導くのだという議論は、なかなか面白いし、説得力がある。
でも後半は、急にトーンダウンして、文明崩壊を防ぐ解決策として「ひらめき」だという。文明崩壊を防ぐには、ひとびとは「ひらめき」を養成しなければならないことになってしまう。
前半のダイナミックさに比べたら後半のグズグズさはなんともいえない。
| 固定リンク
コメント